- 著者インタビュー
- 学級経営
これまでのシリーズ、たくさんの方に手に取っていただき、ありがとうございます。
本書のオススメポイントはズバリ!
- 低学年・中学年・高学年の実践が掲載されていること
- 1年ではなく数年間1人1台端末がある状態での学級づくりを経験している先生が書いていること
の2つになります。特に「2」です。
数年間経験してきている中で、それぞれの先生が、
●うまくいったこと・うまくいかなったこと
●旧学年でうまくいったことが新学年ではうまくいかなかった
といった試行錯誤をしてきています。
だからこそ、現段階での低学年・中学年・高学年における最適な取組を紹介することができていると思います。
また、奮闘記も読み応えがあります。私もちょくちょく登場し、名言?迷言?を言っていますのでご覧ください。
タブレット端末を子ども達に渡し、「はい。どうぞ!」「自由にしていいよ」ではいけないということです。
タブレット端末を使う目的、意図、どんな力をつけたいのかなどをしっかり考えておかないといけません。そのためには、教師が「考える」ということが必要不可欠だということです。
失敗をしたらだめと言っている訳ではありません。使っていく中での失敗は、次の成功への大きなヒントとなる可能性があるからです。
ただ、その場合にも「考える」ということが求められます。
「思考・判断・表現」と言われますが、これは子どもだけでなく、大人にも求められていることだと最近より感じています。
タイピングができるかどうかということによって、できることが違うことでしょう。操作の慣れといったこともあるかもしれません。
タブレット端末とは関係なしに、これまでも発達段階に応じてできたこと・できなかったことがあるはずです。その感覚に似ています。
大切なことは、「○年生だからここまでしかできない」といった決めつけの教師の思考をしないということです。
その決めつけまでのことしかさせない場合は、子どもの成長の妨げをしてしまっている可能性があるからです。
言葉だけでなく、実際の様子を見てもらうことが最大の情報共有、コミュニケーションだと考えています。
そのため、私たちの学校では、日々子ども達の様子を教育用のSNSで知らせていっています。授業参観でタブレットを使っている様子を見てもらうようにしています。もちろん、タブレット端末について不安や相談がある場合には、しっかり話を聞き、連携して対応していくようにしています。
本書が1人1台端末時代への学級経営へとアップデートするための一助になることを願っております。
アップデートをしていくのは、読者の皆さんだけでなく、執筆陣の我々にも言えることです。これまでの学級経営で大切にしてきた根本を大切にしながら、お互いに変化を恐れずにアップデートをしていきましょう。