著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
年間を通した学級経営を
上越教育大学教職大学院准教授岡田広示
2020/2/20 掲載
 今回は岡田広示先生に、新刊『学級を最高のチームにする!学級経営365日の教科書』について伺いました。

岡田 広示おかだ こうじ

1973年兵庫県生まれ。兵庫教育大学教職大学院修了。兵庫県公立小学校に20年間勤めた。兵庫教育大学教職大学院准教授。目標・評価を軸にした実践を進める。著書に
『学級を最高のチームにする!365日の集団づくり 3年』(明治図書)などがある。

― 本書は、ベストセラー「学級を最高のチームにする!365日の集団づくり」シリーズ(学年別)の執筆者の先生方に、1年間365日の学級づくりの仕事術・ポイントについて1冊にまとめていただいた書籍です。本書のねらいについて教えて下さい。

 学校現場では、若い先生方を指導する立場の中堅からベテラン層の先生が少なくなり、また仕事量も増えて、若手が「相談をしたくても身近に相談できる方がいない」という現実が生まれました。本書は若手の先生が、ちょっと年上の先生に「ちょっとこれどうすればいいの?」聞くような感じで手軽に読める1冊になればと思い編纂しました。

― 本書では子ども理解から学級ルールづくり、学校行事から授業づくりと評価、保護者対応まで、各項目見開き2頁程度で基礎から応用までを解説いただいていますが、まず1年間の学級経営のスタートとなる4月の学級開きで、注意したいこと(おさえておきたいこと)はどのようなことでしょうか。

 まずは新しく出会う子どもたちを知ることが、何よりも大事です。そのため指導要録や前担任、養護教諭からの聞き取りなど、いろいろな方法で子どもの情報を集めましょう。次に「1週間の学級経営のスケジュール」を立てます。必要なもののチェックリストなどを作り用意しておきましょう。

― 本書では、子どもの主体性を大切にした集団づくりについても、頁を割いて解説いただいています。「先生がいなくても子どもたちで解決できる」集団づくりを目指すには、子どもたちに何を委ね、教師は何をイメージすればよいのでしょうか。

 大切なのは「理想の学級像」などの目標を子どもたちと共有することです。目標が共有できると子どもたちは、それを実現するために主体的に行動し始めます。そのために先生は目標を子どもの言葉に置き換えて、誰もが理解できるように設定することが大切です。

― 学級づくりや授業づくりの過程では、予定通りにいかないこと・トラブルなども少なからずありますが、そのような時に慌てず、ピンチをチャンスに変えるには、どのような準備・心構えが大切でしょうか。

 学級を経営していく中で必ずトラブルは起こります。そしてトラブルは子どもが大きく成長するチャンスだと受け止めましょう。多くのトラブルは教師が計画していた教育活動の外で起こります。子どもたちだけで解決できるのか?教師の指導が必要なのか?を見極める目を鍛えておきましょう。

― 先生は教員養成にもたずさわっていらっしゃいますが、これから教職を目指している学生の皆さんや、初任の先生方に、やりがいある教職という仕事について、成功のカギがあれば、教えて下さい。

 何よりも子どもを好きになりましょう。教師がその子のことを好きになれば、その子も必ず教師のことを好きになってくれます。そして誰かと比べることをせずに「子どもそのもの」を認めて接することが大事です。子どもは教師の指導の鏡です。「うまくいっていないな」と思うときには自らの指導を変えるみるとヒントは隠されています。

― 最後に、読者の先生方へ、メッセージをお願い致します。

 子どもの声には不思議な力があります。どれだけ疲れていても子どもの声を聴くと「よし!がんばろう!!」と思えます。子どもは可能性の塊です。教師は子どもとともに、その可能性を広げていく仕事です。未来を拓くことにつながっている教師の仕事は何事にも代えがたいものがあります。本書がこれからの先生方の一助になれば幸いです。

(構成:及川)

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