著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
コミュニケーション活動で、生徒に文法力・語彙力を身に付けよう!
埼玉県春日部市立豊野中学校教頭川村 光一
2014/6/26 掲載

川村 光一かわむら こういち

春日部市立豊野中学校教頭。埼玉県埼葛地区英語教員自主サークル(LINKS)設立。英語教員自主勉強会「橋架村塾」設立。グローバル人材育成教育学会発起人。主な著書に『授業をグーンと楽しくする英語教材シリーズ26 生徒の英語力を飛躍的に伸ばす!弾丸インプット』がある。

―本書には英文法や語彙力を伸ばすコミュニケーション活動やゲームが多数紹介されています。そもそもコミュニケーション活動とはどのようなものなのでしょうか?

 それは、お互いの意思の疎通がある活動です。大切なことは、「コミュニケーションを取らなければならない」、いや「コミュニケーションを取りたい」という動機が活動をしている生徒になくてはなりません。ですから、単なるリピートや、パターンプラクティスはドリルであり、コミュニケーション活動ではないのです。相手から聞きたいことや相手に伝えたいことがある活動こそが、コミュニケーション活動なのです。

―本書は英語授業でどのように活用できますか?
  1. 授業の導入やウォームアップにすぐに使えます(何の用意もいらない「消しゴムゲーム」がよい例です)。
  2. ワークシートをコピーして使えるので準備がいりません。
  3. ゲームによっては、ターゲットセンテンスの効果的な定着(インテイク)に使えます。
  4. 楽しいだけでなく、友達とよい人間関係が作れます。
  5. 楽しいので知らず知らずのうちに、英語をたくさん使用し、英語がわかるようになり、英語を楽しいものと感じるようになります。
  6. 1年生から3年生までステップを踏み、無理なく英語力が付いていきます。

―授業にコミュニケーション活動を取り入れると、どのような効果があるでしょう?

 まずは英語で理解し英語で表現ができるようになります。また、コミュニケーション能力がアップして、よい人間関係をうまく作れるようになります。コミュニケーション能力は教科書を何度も読んだだけでは、決して身に付かない、コミュニケーション活動の中でのみ付いていくものだと思います。学習しているというよりは、英語が知らないうちに身に付いてしまうのが、コミュニケーション活動のよいところです。

―ゲームやコミュニケーション活動を取り入れた場合、評価はどのように行えばいいのでしょうか? 本書でも紹介されていますが、簡単に教えて下さい。

 定期テストの中にも、自分の意見や考えを書ける自由作文を入れてください。また、定期テストに加えて音読テストとALTとのスピーキングテストを必ず行ってください。指導と評価の一体化となります。

―最後に全国で英語を教える先生方にメッセージをお願い致します。

 「楽しくてわかる授業」をしようと多くの先生が考えていると思います。しかし、楽しさだけを追い求めると、英語力が付かないことも事実です。だからこそ、楽しくて力の付く活動が必要なのです。ぜひ、本書を利用して全国にたくさんの英語好きの生徒を育ててください。そして、できればすべての生徒の英語力を伸ばしてあげてください。「人皆に美しき種子あり」が、私の座右の銘です。どんどん、子ども達の英語の窓を開いてあげてください。

(構成:木山)
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