- 著者インタビュー
- 学級経営
今年度は、初任者指導教諭という立場でした。4人の初任者に毎日、学級づくりについて話す機会がありました。話をすればするほど、学級づくりには欠かしてはいけない視点・仕掛けがあると強く意識したのです。本著には、その欠かしてはいけないと思った視点、キラー視点と呼んでいるのですが、48個の視点に絞り紹介しています。
例えば「主役・わき役」視点です。発表する子どもが主役としたら、聞いている子ども達はわき役。主役の子どもだけを褒めるのではなく、脇役の子ども達を同時に褒め続けることで、学級が大きく変わっていきます。その他の視点としては「しつこいくり返し」視点・「特別な日」視点・「二度確認」視点・「必ずありがとう」視点など、一年間持ち続けておきたいキラー視点を紹介しています。
キラー視点は、単発に使用しても効果は薄いです。子ども達に仕掛けた場面で、キラー視点を連続的に、複合的に使用することで効果を発揮します。本著には、連続的・複合的な使用の仕掛け場面をいくつも紹介させていただきました。
ワークを作りたいと思う瞬間には、大きく2つあります。一つは、目の前に困っている子どもがいた時です。学びに行き詰っている子がいると、その子が笑顔で取り組めるものを作りたい。そう強く思います。二つ目は、子ども達にもっと学びの面白さを伝えたいと思う時です。こんなことも勉強になるんだよという思いを込めてワークを作ります。
新任指導教諭をさせていただいたことで、自分が話をしたキラー視点を、新任の先生がタイミングよく使い続けるとクラスが変わっていく姿を何度も見ました。ところが逆に、キラー視点の意識がないとクラスが崩れ始める兆候も何度も見ました。ぜひ本著を手にし、学級づくりの土台を今まで以上に強固なものにしていただけると嬉しいです。