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高等学校などでは芸術科という教科の括りがあるにも拘わらず、なかなか教科会で内容を深めるのが困難なことがあります。今回のような形で実技を伴う分野が衆知を集め、お互いに理解しながら内容を深めていくことが、今後は重要と考えました。是非、話し合いの共通資料として読解していただければ幸いです。
難しい、さまざまに理解できるセンター名でしょう? とりあえずは、「実技教育に関する研究と指導にあたるセンター」が分かりやすいでしょうか。「点」としての就職支援も当然ですが、教育現場での実技に関して、良き支援者となれるよう、長く支援が続けられるようにサポートし続けようという立場なのです。
よく「コツ」なんて表現をとりますが、それを伝授という狭い考えではなく、分析し尽くし、隠れている「科学」を解き明かして共有してみたいと思いませんか? そのノウハウが解き明かされたときに、指導者も学習者も「なるほどね!」と共感すると思うのです。誰にでもできるから、自分らしくできるに高める一歩です。
先生方の高まりによって、自由に読んでいくことができるよう構成しました。新任の先生は順次、ベテランの先生は振り返りながら、項目間を行き来しながら読んでいただくのがいいでしょう。経験でクリアしていた事柄に理論的な背景をつけていくと、指導に自信も持てますし、何より効率化して深めることができます。
自分自身は大学教員なのですが、「実践的研究者」でありたいと常に考えています。現場の先生方には、いつも「研究的実践者であろう!」と訴えています。そんな「研究的な視点」を得る手引きとして活用し、結果として「実技もあなどれないぞ!」と思っていただければ、この本が生かされたことになります。