きょういくじん会議
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新シリーズで金八先生と校長が対立―学校選択制を考える
kyoikujin
2007/10/9 掲載

 11日より「3年B組金八先生」の第8シリーズの放送が始まります。
 いじめ・不登校・覚せい剤…時代とともに変化していく中学生が抱える問題をリアルに表現し、反響をよんできたこのドラマ。今回は学校選択制の導入によって、学校の評判だけを気にする校長先生と金八先生の対立が見どころになるようです。

 学校選択制については、以前、きょういくじん会議「広がる学校選択制―学校選びの決め手は?」でも取り上げましたが、特色のある学校づくりが進められている一方で、選択される学校とされない学校の格差が問題になっており、小規模校では廃校になったところもあるようです。このドラマのロケ地である東京都足立区でも同制度を導入していますが、学校間の競争意識が過熱した結果、学力テストでの不正が起こり、大きな問題となりました。

 とは言え、文部科学省が平成16年に行った学校選択制等の実施状況についての調査によると、同制度を実施しているのは、全国で約1割の自治体のみ。都市部を中心に導入されているようですが、全国的に見れば、まだあまり浸透していないのかもしれません。もし、教育再生会議の検討課題の1つとして話題となった「教育バウチャー」が導入されれば、同制度を実施するところは増えたかもしれません…が、安倍前首相の突然の辞任で次の会議の開催も未定となっている同会議の現状から考えると、教育バウチャー導入については先行き不透明な状況と言えそうです。

 今後、学校選択制が広まるとすれば、学校としては児童・生徒確保のため、特色ある学校づくり、保護者へのアピールに一層力が入ることでしょう。教師はますます仕事が増えるかもしれませんね。また、転任のある教師にとって、学校が変わる度に、学校独自の方針のもとで学級経営や学習指導を行っていくのは大変なのではないかと思います。努力の結果、就学を希望する児童生徒数は増えたが、転任…なんてこともあるのではないでしょうか。

 皆さんは、学校選択制についてどのように考えますか?

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
9件あります。
    • 1
    • 名無しさん
    • 2007/10/9 17:30:10
    金八先生、長いですよね。それだけ教育界にはドラマになりやすい話題がゴロゴロあるということでしょうか…。
    • 2
    • 白夜行
    • 2007/10/9 19:34:19
    ドラマ「金八先生」Part3だったと思いますが、進路を「自衛隊に行く」と言った生徒に思いとどませる為に日本国憲法を1条ずつ朗読させるシーンがありました。
    PDの、憲法の大切さを訴える意図、周りの葛藤を訴える意図は理解できましたが、
    特定の職業(自衛隊)への蔑視=落ちこぼれが自衛隊に行く、に繋がりそうで辛かった思い出があります。
    美化するような番組は反対ですが、シリーズ化されて定着している番組なので、
    本質を逸脱した場面は入れて欲しくないです。
    • 3
    • 名無しさん
    • 2007/10/10 8:24:31
    いつも、ドラマには考えさせられています・・・。
    そういえば、ロケ地となった足立区の中学校は、生徒数減で廃校になり、現在は大学になったらしいですね。

    • 4
    • ガク爺
    • 2007/10/10 22:13:59
     学校選択制度も教育バウチャー制度も,“多数決の論理”で,全国一律に生かせる考え方ではないと思います。
     「500人は100人より5倍の価値がある」ということには無理があります。通学班以内に選択できる学校数がなく,人数の少ない地域に住む人は,何十分の一の教育しか受けられなくてよいということです。
     集約型の教育ではなく,分散型の教育から,日本の将来に“夢”と“志”を持つ子どもたちが育つと思います。
    • 5
    • 名無しさん
    • 2007/10/11 9:22:59
    金八先生って授業うまいんでしょうか・・・。
    この手のドラマって生徒指導ばかりで授業風景がほとんと描写されないですよね。
    • 6
    • 名無しさん
    • 2007/10/11 23:19:10
    ドラマをみました。
    私の学校では学校選択制をしていないのでわからないのですが・・・
    生徒数確保のため、放課後に教師が家庭訪問をしなくてはいけないほど深刻なのでしょうか。

    金八先生の「入学希望者が多い学校がいい学校なのか」という言葉が印象的でした。
    • 7
    • 名無しさん
    • 2007/10/12 16:54:19
    質問です。
    学校選択制についてほぼ無学なのですが、教えてください。

    @ある学校は全校300人生徒がいた。
    A教師の人数も生徒数300人に合わせて配置されていた。
    (相場がわからないので、30人とします)
    B学校選択制により、その学校の生徒が100人程度になってしまった。

    →この状況になったとき、その学校の教師数は30人もいらないでしょうから、当然教師の数は減りますよね?
    でも、子供の数は変わりませんから(よそにいくだけ。私立は勘案せず)、生徒数が増えた学校に教師を補充する必要があります。となると結局のところ、ある学校にいて生徒数が減っても、教師は別の学校にいくだけなのでしょうか?
    となると、学校が生徒数を確保する努力の理由は
    @やっぱり勤務校は人気があってほしい。
    A転勤したくない。
    B自分の学校を守りたいという気持ち
    などしかないのでしょうか?
    教師としての評価にもかかわる??

    確かに、自分のとこが人気なくなって廃校になってよそいく事態はいやだというのは想像できますが。。。








    • 8
    • 名無しさん
    • 2007/10/15 21:37:12
    >7さん
    私も学校選択制について無知なので、わかりません。
    でも、そう言われると、どうなっているのか疑問になってきました。
    生徒数が減れば、先生は異動になるのでしょうか・・・。
    知っている方いましたら、教えてください。
    • 9
    • 名無しさん
    • 2007/10/16 6:09:46
    生徒数の現象によって、教員の配置も当然減り、教員の転勤もあるでしょうね。
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