- 著者インタビュー
- 算数・数学
本書で図と言っているのは、算数教科書で一般的に用いられているブロック図、テープ図、線分図、液量図、面積図、数直線図などの数学的な表現方法です。子どもが問題解決にあたって、活用している図と言えます。
本書は教科書で用いられている数学的な表現方法である図について、その具体的な指導の仕方を説明するとともに、子どもが自学できるように練習問題(ワークシート)を作成し、一体化をしたものです。数学的な表現方法が確実に定着するように意図しています。
数学的な表現方法である図については、今まで系統的・継続的な指導が大切だと言われながらも、十分な指導ができていない現実があります。図は教科書で何度も示しているからといって必ずしも子どもに身に付いているわけではありません。そこには確実な指導の積み上げが必要なのです。そこで、本書では、そうした図について、いつ、どこで、どのように指導していけばよいのか、本書を使って教師間で共通理解をし、協働実践ができるようにしました。
本書では算数教科書の各学年で使用されている図について、その効果的な指導の仕方(アイデア)を見開き2ページで分かりやすく示しています。左ページでは、各学年・単元で指導すべき図の指導ができるようになっています。そして、その指導の結果、子どもが理解しているかを右ページの練習問題(ワークシート)で確認できるようにしました。子ども自身も自学することで、その確認ができるようになっています。
子どもに思考力・表現力を育てるため、数学的な表現方法である図を系統的・継続的に指導していきましょう。先生方が同じ目標に向かって協働実践することにより、子どもに確かな図をかく力が身に付くと思います。その際、本書がきっとその手引書になるものと確信しています。