- 著者インタビュー
- 学級経営
学級マネジメントは、学級びらきの「あと」を意識して16名の中堅、ベテランの先生で書いたものです。「THE 教師力」シリーズだけでなく、学級びらきの本は多くあります。しかし、学級びらきのあとの本があまりありません。そこで、学級びらきを終え、5月、6月以降、どんな意識で学級を経営していけばよいかという視点で書いたものです。
そこで、本書で提案したのは、「学級をマネジメントする」という考え方です。マネジメントとは、経営や運営、管理といった意味があります。しかし、それだけではなく、組織を活性化し、その中にいる人々を生き生きと幸せにすることでもあります。学級担任の視点から考えれば、「目的と使命をもち、環境をつくり、その中の子ども達の活動や思いを促進すること」です。
学級をただの集まりではなく、学習する組織に変え、一人ひとりを生き生きと幸せにするために、どんなことをすればよいか…。そんな視点で先生方に執筆してもらいました。
『ゼロから学べる学級経営』を多くの先生に読んで頂き、とても驚いています。そして、心から感謝しています。この『学級マネジメント』は、ゼロの次、つまり、「1」を意識して作られています。0で学んだことを実際により具体的に生かすにはどうすればよいか。そんな視点で実は作られています。その上で、3つの読み方のポイントがあります。
1.他校種から学んでほしい
今回はあえて、幼稚園の先生の学級マネジメントも入れています。実は、幼稚園の先生から子ども達との関わりや集団づくりから学ぶことはとってもたくさんあります。自分の現在の校種や学年に限らず、ぜひ他校種から学ぶという視点で読んでほしいです。
2.自分自身もマネジメントという意識を
学級経営は「人」だと考えています。そのため、いかに、学級に対しての自分の在り方、関わり方、気持ちの持ち方を意識していくとよいと思います。
3.併読をしましょう
ぜひ、本書をきっかけに執筆した先生方の本をどんどん読んでいくことをおすすめします。また、セミナーも行おうと話し合っていますので、ぜひご参加ください。
子どもは素直です。本音を出すことは必ずしも悪いことではないと最近は思っています。もっといえば、子ども達が本音を出して、心から学びたい!と思うような学級をつくっていきたいですね。
そのためには、先生も本音を出して、学級と自分自身を「いきいき」とマネジメントすることが大切だと思います。この質問はとっても難しく、1、2行で解決することではないし、簡単な答えは出てきません。一つだけ言えることは、僕も日々必死、日々試行錯誤だということです。
ここはぜひ、本書を読んでいただければと思っています。
その上で、
(1)子ども達が学ぶ環境をつくるということ(環境)
(2)教師自身も生き生きと学ぶようにすること(成長)
(3)目的や意図をもって学級をつくっていくこと(戦略)
が学級マネジメントには欠かせないと思っています。
今回は、環境設定に意識して作られていると思います。この場合の環境とは、教室掲示だけではなく、先生や子ども達といった「人的」環境も大きく含まれています。
16名、常に考え、試行錯誤しながら必死でがんばっています。
僕も日々へとへとになりながら、子どもの笑顔やまわりの先生方、保護者の方の応援でがんばっています。苦しい時もありますが、うまくいったとき、それが教師冥利に尽きると思っています。ぜひ、一緒に学級をつくっていきましょう!