きょういくじん会議
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みんなで磨けば、みんなが光る! トイレ掃除のもつ効果
kyoikujin
2010/12/20 掲載
便器を磨けば、子どもが変わる!-トイレ発!学校改革のススメ

 今年ヒットした曲と言えば、植村花菜さんの「トイレの神様」。花菜さんと亡くなったおばあちゃんとの思い出を綴ったもので、9分52秒に及ぶこの曲を紅白歌合戦で歌うことが話題になっています。「トイレには女神様がいて、毎日キレイにしたら女神様みたいにベッピンさんになれるんやで」とおばあちゃんに教えられて、花菜さんは毎日ワクワクしながらトイレを磨いたそうです。さて、皆さんはトイレ掃除にどんな印象をお持ちですか?

トイレ掃除は、誰がする?

 2009年に学校のトイレ研究会が行ったアンケートによると、公立小・中学校ともに、日常のトイレ掃除は主に児童・生徒が担当しています。今年度より横浜市立の全小中学校が児童・生徒によるトイレ掃除を復活させるなど、子どもたちにトイレ掃除をさせる学校が増加しているようです。
 学校のトイレといえば、「くさい、きたない、くらい」の3Kを思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。しかしながら近年では、古くて汚いトイレを改修・改善しようという取り組みが全国の学校で見られるようになってきました。改善・改修後の良好なトイレ環境を保持とトイレ掃除の教育的効果を考えて、実際に使用する子どもたちにトイレ掃除をさせるようになってきたのです。

トイレ掃除の教育的効果

 先月末に発売された『便器を磨けば子どもが変わる!』(ぎょうせい)では、イエローハットの創業者であり、NPO法人日本を美しくする会相談役の鍵山秀三郎さんが、各地の学校でのトイレ掃除に関わる実践をまとめています。誰もがやりたくない仕事を共同で行うことで子どもたちの間に生まれる信頼感やトイレがきれいになるという目に見える成果から実感できる達成感、トイレをきれいに使おうという意識など、この本に紹介されている実践を通じて、トイレ掃除のもつ教育的効果を見ることができます。
 小学校の新学習指導要領では、「特別活動」の「学級活動」において、「清掃などの当番活動等の役割と働くことの意義の理解」を取り上げています。また、以前のきょういくじんの記事にもあるように、「掃除教育」も注目されています。
 今年も残すところ10日あまり。大掃除を絶好のチャンスとして、少し視点を変えて、子どもたちと学校や自宅のトイレ掃除に取り組んでみてはいかがでしょうか。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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