きょういくじん会議
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安兵衛さんに子育てを学ぶ? 『ちょんまげぷりん』ヒット中
kyoikujin
2010/9/3 掲載
ちょんまげぷりん (小学館文庫)

 『ちょんまげぷりん』、一度聞いたら忘れない単語ですが、皆さんはご存知ですか?
 荒木源氏原作の本で、現在、映画も公開中です。7月末に公開されて以来、上映映画館が今も順次増えているようですが、ヒットしている原因は何なのでしょうか。

 ストーリーは、シングルマザーのひろ子と息子の友也の前に、180年前の江戸時代からタイムスリップしてきたお侍さん・木島安兵衛が現れたところから始まります。
 ひろ子の家に居候することになり、「内向き(家事)はおなごがやるものじゃ」と言っていた安兵衛も、ひろ子に恩を感じて、すべての家事を完璧にこなす「主夫」に…。
 さらに、友也に対しても、叱るときはしっかり叱り、ほめるときはしっかり褒め、きちんと向き合っていきます。
 ふとした場面で、安兵衛さん語録が飛び出すのですが、「昭和のお父さん」のようでもあり、現在の「イクメン」のようでもあり、「安兵衛さんのような人が近くにいればなあ」と共感する人も多いのではないかと思います。

 『ちょんまげぷりん』というタイトルは、安兵衛さんがストーリーの中で、お菓子づくりにめざめ、おいしいプリンをつくるところに由来しています。
 2007年にNHKの放送文化研究所が発表した「日本人の好きなもの調査」(PDF)で、好きなお菓子・デザートのランキングをみてみると、プリンは、総合第3位で、16〜29歳の男子では一番人気でした。日本人になじみがあって、素朴であったかい雰囲気のお菓子が扱われているというのも、このストーリーの人気に影響しているのかもしれません。

 映画館は安兵衛役のジャニーズファンと思われる女の子たちから中高年の方々まで、幅広い年代の人たちでにぎわっていました。
 誰でも楽しめる映画だと思いますが、やっぱり一番共感できるのは、ひろ子のように子育てをしながら仕事に奔走する女性かもしれません。小さなお子さんがいる方はなかなか映画館には行けないかもしれませんが、原作を読めばきっと楽しめると思いますので、ぜひ!

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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