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ベートーヴェン「エリーゼのために」の女性が明らかに?!
kyoikujin
2009/7/3 掲載
エリーゼのために ピアノ名曲集

 ピアノを習いはじめて最初に目標にする曲、何か弾いてと言われてとりあえず弾く曲、ピアノを弾ける人も弾けない人も誰もが知っている曲といえば…。そう、ベートーヴェン作曲の「エリーゼのために」だ。音楽室でも、よく子どもたちが遊んで弾いているだろう。

 この曲のタイトルにもなっている「エリーゼ」はベートーヴェンの知人の妹である可能性が高い、と、6月30日、オーストリアのメディアが発表し、1日、日本の新聞各紙でも報じられた。
 記事によると、エリーゼの本名はエリザベート・レッケルというドイツ出身のソプラノ歌手。ベートーヴェンは、テノール歌手である彼女の兄と親交があり、そのためエリーゼとも親しくなったようだ。

 「エリーゼのために」の自筆譜には、「エリーゼのために 4月27日に ベートーヴェンへの思い出のために」と記載されていたと言われている。しかし、ベートーヴェンに関する資料からはこれまで、エリーゼという名の女性は出てこず、また自筆譜は現在消失しているため、真実は謎であった。

 これまでもっとも有力であったのは、「エリーゼ(Elise)」は実は「テレーゼ(Therese)」であったという説。ベートーヴェンの悪筆のせいで後年、読み間違えられたというのだ。
 ここでいう「テレーゼ」とは、テレーゼ・フォン・マルファッティという名の黒髪で情熱的なイタリア女性。ベートーヴェンが40歳の頃に、当時19歳であったテレーゼに求婚しており、彼女こそ、「エリーゼのために」が捧げられた女性だとされていた。

 しかし、ベートーヴェン研究家のコーピッツ氏が、ウィーンの教会に保管されていたエリザベートの第1子の洗礼記録で母親の名前が「エリーゼ」と記されていることから、エリザベートのウィーンでの呼び名が「エリーゼ」であると判断し、今回の発表に至ったのだ。
 これで、「エリーゼのために」は名実ともに「エリーゼ」に捧げられた曲になったというわけだ。

 ちなみに、黒髪のテレーゼはベートーヴェンのプロポーズを拒絶したということが伝えられている。またエリーゼ、ことエリザベートは、この曲の作曲から3年後にベートーヴェンの友人の作曲家と結婚している。

 ベートーヴェンの恋の行方はともかく、曲にまつわる裏話は、その曲や作曲家に興味を持つきっかけになるもの。リアルタイムに出た話題、ぜひ、音楽の時間に子どもたちに話してみてほしい。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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