きょういくじん会議
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生徒の学習状況を即座に把握―ニンテンドーDS教室
kyoikujin
2009/7/6 掲載
ニンテンドーDSi メタリックブルー

 真新しい問題集をひらくとき、独特なにおいがしませんか? 紙のにおいかインクのにおいか。このにおいを嗅ぐと、また新年度が始まるのだな、と意気込みを新たにさせられるものです。しかし、来年からこのように感じることがなくなるかもしれません。

 任天堂ホームページの6月9日付「ニュースリリース」の案内によれば、任天堂は小中高校向けの授業支援システム「ニンテンドーDS教室」の開発を発表し、2010年2月の販売を予定しています。これは、教師がパソコンから配信した問題や宿題を、生徒が携帯ゲーム機ニンテンドーDSを使って解答することで、その正答率や生徒のリアルタイムな進捗状況の把握ができるそうです。ニンテンドーDSに親しんでいるゲームっ子の目が勉強に向くよい機会となるかもしれませんが、一方で新たにニンテンドーDSを手に入れた生徒が娯楽に使うのではないかとの懸念もあります。購入費負担などの課題もあるでしょう。

 紙媒体一辺倒から抜けだし、今後もますますマルチメディア化は進んでゆくことになりそうです。しかしながら、ワークを手で配布・回収するときに生まれる会話や、生徒の学習状況を尋ねることによって生まれたコミュニケーションがあったはずです。マルチメディア化すれば手間が省ける。お忙しい先生方には朗報でしょうが、今一歩立ち止まって、現行のシステムの代用にできるということ以上の意味をマルチメディア化において模索していく必要があるのではないでしょうか。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
1件あります。
    • 1
    • 名無しさん
    • 2009/7/6 17:45:10
    欲しくても買えない家庭もあるし、税金でDSを買う訳にもいかず。ということで、私学以外は難しいですよね。
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