著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
たった5分の活動で、笑顔溢れる毎日に
静岡教育サークル「シリウス」戸塚健太郎
2018/2/20 掲載
 今回は静岡教育サークル「シリウス」の戸塚健太郎先生に、新刊『アイスブレイクからすきま時間まで 学級&授業 5分間活動アイデア事典』について伺いました。

静岡教育サークル「シリウス」

「理論より実践」「具体的な子どもの事実」「小さな事実から大きな結論を導かない」これらがサークルの主な柱です。自分の実践を語る場がある、聞いてくれる仲間がいるというのはすばらしいことです。同じ志をもつ仲間がそこにはいます。

―本書は、学級生活や授業の様々な場面で使える5分間の活動をジャンルごとに集めた1冊です。まず、なぜ5分間という短時間の活動に焦点を当てたのでしょうか。

 大きな活動は、エネルギーを使います。もちろんやり遂げたという達成感はあります。でも、毎日そんな活動ばかりでは疲れてしまいますし、学級のすべての子どもが集中して長時間の活動をやり遂げることが難しい時代になってきているようにも感じられることがあります。
 一方で、たった5分のちょっとしたワクワク、ちょっとした楽しさが、毎日の学校生活に驚くほど大きな潤いを与えてくれます。
 「今日は先生何してくれるかな?」「先生といると楽しいなあ」「うちのクラスって居心地いいなあ」
 そういう思いを子どもがもってくれればこっちのものです。

―5分間活動をうまく取り入れるには、特にどんなことを意識するとよいのでしょうか。

・教師が楽しそうな顔をする
・説明を短くする
・明るい言葉、ハキハキした声
・全員が参加できるようにする
 以上の4点を特に意識してください。これは学級経営全般にも言えることです。テレビ番組で司会の上手な人をイメージしてもよいでしょう。

―5分間だけの活動のつもりがついつい長引いてしまい、他のやるべきことに時間が充てられなくなってしまっては本末転倒です。そういったことにならないように注意すべきポイントを教えてください。

 本書に書いてある活動は、5分ほどで区切りがつけられる活動ですので、きちんと終わることができます。5分間の活動ですから、主導権は教師がもちましょう。楽しいあまり、「もう1回」「もっともっと」という子どもも出てきますが、子どもに引きずられると活動がダレてしまうので、「また次の時間ね」と、次の活動に移ります。「楽しかったね」「またやりたいな」と余韻を残すのがよいのです。

―最後に、読者の先生方へメッセージをお願いします。

 学校の先生はもちろん、子どもとかかわる方、キャンプのリーダー、スポーツの指導者、福祉施設の方などにも役に立つ内容になっていると思います。手にとって、「今日はこれをやってみようかな」と楽しみながら使ってください。たった5分の活動で、毎日が充実した、笑顔で溢れる日々に変わります。

(構成:矢口)
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