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「一〇〇マス作文」は、3分間で100字程度の作文を書くことを目標にした作文の基礎トレーニングです。書くことに対する抵抗感をなくし書き慣れさせることを目指します。子どもは「書きたいことがあれば書くのだ」という信念のもと、書きたいことを見つける力、いわゆる題材選択能力を「一〇〇マス作文」で鍛えます。
書くことを苦にしなくなります。書きたい題材を見つけようとする態度やすぐに記述の構想を練る態度が身に付くようになります。また書いた内容を五七五にまとめることにより要約力が付いてきます。指導者は、作品は時間をかけず評価できるのですぐに評価を子どもに返すことができます。指導者同士で作品を批評し合うことで児童理解が進みます。なにより褒められる機会が増えることにより、作文嫌いが減り作文好きな子が増えます。
児童自らが書きたいことを見つける力を付けることが「一〇〇マス作文」の大きなねらいでした。しかし、実際はなかなか難しいようで、指導する先生方から題材のヒントを教えてほしいという要望が寄せられたそうです。そこで、今回はできるだけ多くの題材のヒントを載せました。掲載されているヒントをご自身の学級の実態に合わせてご活用ください。
イラストを見て、題材を決めたり構想を練ったりする児童もいることでしょう。イラストを拡大して掲示し、それをクラス全体で見ながら想を広げることも効果的です。また、指導者の先生がイラストをモデルにしてさらに別のイラストを描き作文指導に生かすことも面白いですね。「これができたら花丸一〇〇点!」も作文への意欲喚起に上手に使ってほしいと願っています。特に作文を苦手にしている子には効果があると考えています。
「一〇〇マス作文」は万能ではありませんが、作文の基礎トレーニングや苦手な子の作文指導には必ず寄与すると確信しています。全国で展開されている研究の成果を見てもますますその感を強くしています。わずかな時間の継続実践で、子どもたちに題材選択能力(書きたいことを見つける力)を身に付けさせたいものです。全国の読者の皆さん、どうぞよろしくお願いします。