養護教諭ライフを満喫しましょう!
2015/4/20 掲載
- 著者インタビュー
- その他教育
今回は及川比呂子先生に、新刊『養護教諭の実務マニュアル オイカワ先生の仕事術』について伺いました。
―若い養護教諭の先生の中には、頼れる先輩もおらず、大変な思いをしている方もいるというお話を聞きました。本書の1章では保健室開きについて書かれていますが、若手の先生はまず何から取り組めばよいか、教えてください。
見通しが立たないというのが経験の浅い先生方の不安につながると思います。長期スパンでピンとこなくても「明日は」「今週は」という短期スパンで考えるといいですよ。明日が30回重なると1か月になるでしょ(^^)/ 大丈夫です! 30年も経験すると考えなくてもいいずっと先の重い仕事まで見えてしまい早くからいらない心配をすることもあります。若いってイイモノです。
―2章では、けがの対応について書かれています。ときには救急車を呼ぶような緊急事態にも対応しなければならないと思いますが、そのときの対応のポイントや留意点を教えてください。
救急車を要請した後、救急隊が到着するまでがとても緊迫する時間です。とても長く感じます。慌てない、冷静に、落ち着いてと自分に言い聞かせます。そして見える場所に非常時の対応を掲示しておくと安心です。児童生徒だけでなく、同僚の職員のために救急車を要請し同乗した経験も複数回あります。
―本書の中でも紹介されていますが、先生は、処置名簿や掲示物など、たくさんのものを自作されていらっしゃいますね。「これは特におススメ!」というものを、一つ教えていただけますか。
42ページの実物掲示です。実物をそのまま貼りつけるだけで簡単ですし、回収率アップになります。忙しいこの時期の掲示物にオススメです。
―先生の保健室は、ちょっと立ち寄りたくなるような保健室だと感じます。子どもたちとは、普段からどのようにかかわられているのでしょうか?
「前を通ったら素通りしないでよ〜(^○^)」です。用が無くてもちらっと中を見てニコッとしたりアイコンタクトしたり。時には変顔されるので変顔でお返しします。虫やカエル、トカゲなど小学生と好きなモノが同じで精神年齢が近いんでしょうね。
―最後に、読者の先生方にメッセージをお願いします。
小中学校合わせて11校しかない小さな田舎のいち養護教諭の拙い実践で、お手本にも見本にもならないとは思いますが、施設設備が整っていなくても、学校備品費がなくても、教材が買えなくても、こんなに楽しく養護教諭ライフを満喫している人がいるってことは感じてもらえると思います。学校創立から30年使っている身長計に「あと30年は頑張るんだよ!」と愛おしく思えるオイカワは幸せです(*^_^*)
(構成:茅野)
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