著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
ロケットスタートは、スタートだけを考えたものではない!
追手門学院小学校講師多賀 一郎
2015/2/20 掲載

チーム・ロケットスタート

学級開き・授業開きに悩むすべての先生を救うため、その道のスペシャリストが集結し、それぞれの英知を伝承すべく組織された多賀一郎先生をコーディネイターとするプロジェクトチーム。プロのワザを惜しみなく伝えることを信条に、これまで体系化されてこなかった学級づくりのスタートを成功させる珠玉のアイデアを大公開。さぁ、あなたもロケットスタート号にともに乗り、新年度最高のスタートを決めよう!

 

―まず最初に、チーム・ロケットスタートとは、どんなチームなのでしょうか?

 教師にはそれぞれに得意分野というものがあります。小学校の教師は総合力で勝負できないといけないのですが、それでも、個性や環境で自分の得意分野というものができてきます。この本では、いくつかのパートに分けて「この先生には、ここを!」と得意分野で間違いのない先生方に執筆をお願いしました。
 古川光弘さんには、低学年の算数、社会科全般
 土作彰さんには、理科と英語を全部
 中村健一さんには、六年の算数、高学年の体育
 山田洋一さんには、低学年の体育、道徳に保護者対応全般、掲示物
 藤原友和さんには、教室掲示を中心にあそびも
 藤木美智代さんには、低学年の学級ルール、生活科
 長瀬拓也さんには、準備しておくことのリストアップ
 飯村友和さんには、教室のルールづくりやあそび
 西村健吾さんには、教室掲示に中学年の体育・道徳・掲示物
をお願いし、それぞれの先生方のもっとも得意そうなところで書いていただいたので、穴のない本が出来上がったと思っています。
 

―どうして一年の最初に「ロケットスタート」を切ることが大切なのでしょうか。

 「ロケットスタート」というと、新年度初日からの数日でのスタートダッシュのことだととらえられがちですが、それでは息切れしてしまいます。すぐれた先輩たちは、一年間を見据えての初日からのスタートを考えているのです。
 ロケットは、スタートしてから、一弾、二弾と切り離して飛んでいき、最後は先頭だけになって軌道に乗り、目的地につくのです。それを一年間の学級と重ねてイメージしてください。弾頭のないロケットは、意味がありません。到達点を意識してのロケットスタートだと考えてほしいと思います。

―小学校段階では、各学年の発達の差はとても大きいかと思います。それぞれの学年で、特に気を付けるべきポイントはなんでしょうか。

 低学年は、ていねいさとモデリングだと思います。
 中学年は、子どもたちが劇的に変化する時期です。成長を記録すること。
 高学年は、誇りと自立です。誇りを持った子どもたちは、自ら前向きに行動しようとします。

―通常、著者インタビューでは、「特にオススメのところ」を伺うことが多いのですが、先生は「オススメはすべて!」とおっしゃっていらっしゃいますね。それはなぜですか?

 それは、どこで何を学ぶかは、新任もベテランも関係ないからです。本書では、学級開きのアイデア・各教科の授業開きのアイデア・準備や作戦のチェックリストと、新年度当初に押さえておきたいポイントをそれぞれを得意分野とする先生方に書いていただきました。したがって、どのページもどの項目もオススメです。きっとお読みいただく先生方お一人お一人に合ったアイデアを見つけていただけると思います。

―最後に、この春、ロケットスタートをしたい!と願うすべての先生方に、エールをお願いいたします。

 先生方は、いろいろな思いで新年度を迎えることでしょう。前年度に学級がうまくいかなかった先生は、今度こそと思いつつも不安でしょう。新卒で期待と不安でいっぱいの先生もいるでしょう。ベテランでも、もう一つ、新たなスタートを切るアイデアがほしいという先生もいるでしょう。
 みんな不安を持っています。不安を持つということは、自らが成長しようという心の現れです。どんなに準備しても、不安が消えることはありませんが、準備をすることで子どもたちの前に立つ自分に力を与えることはできます。
 子どもたちも不安と期待で先生方を待ち受けているということを忘れないでください。

(構成:ロケットスタート編集部)

■学級づくり・授業づくり ロケットスタートセミナー
〈場所〉アルカディア市ヶ谷 白根の間(東京都千代田区九段北4-2-25)
    アクセス:地下鉄市ヶ谷駅【1かA1、A4】出口 JR中央線市ヶ谷駅 徒歩3分
〈日時〉2015年3月26日(木)/13時10分〜16時25分
 13時 開場 
 13時10分 開会   
 13時10分〜13時55分 「一年間を見すえた学級開き、授業開きをこう考えよう」多賀一郎
 13時55分〜14時40分 「学級のスタートは、これだ」飯村友和 
 【業間 15分】
 14時55分〜15時40分 「一年間、絵本と学級づくりをタイアップしよう」多賀一郎 
 15時40分〜16時25分 「授業のロケットスタートのアイデア」飯村友和
〈参加費〉4,000円(ただし、低・中・高の書籍のうちご希望のいずれか一冊を含む) 
〈定員〉40名  
なお、懇親会は、2次セミナーとして、質問に講師二人で答えていく会にしたいと思います。懇親会参加費は4,000円。(17時半〜19時半予定)

※お申し込みはこくちーずから→http://kokucheese.com/event/index/246668/

■四月のロケットスタートに備えよう「授業開き・教室開きセミナー」
〈場所〉兵庫県私学会館(神戸市中央区北長狭通4丁目3-18)1階会議室
    アクセス:JR元町東口から徒歩2分 阪神元町駅から徒歩3分
〈日時〉2015年4月4日(土)/13時15分〜16時55分
 13時 開場
 13時15分 開会    
 13時15分〜14時05分 山田将由講座「私の学級開き」
 14時10分〜15時00分 多賀一郎講座「一年間を見据えた学級開き」
 15時10分〜15時55分 山田将由講座「授業開きは、こうする」
 16時00分〜16時55分 多賀一郎講座「授業のロケットスタート」
〈参加費〉3,000円(事前にこくちーずよりお申し込みの上、当日受付にてお支払ください)
〈定員〉40名  
懇親会参加費は4,000円、定員20名。(17時半〜19時半予定)  

※お申し込みはこくちーずから→http://kokucheese.com/event/index/232557/

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