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震災のニュースを見るにつけ、我々もすぐにボランティアだとか救援物資だとか何か助ける方法は無いかを考えました。阪神大震災のときには多くの方にお世話になり、私自身も避難所のボランティアに出かけていきました。でも、ひょっとしたら震災直後の混乱期には多数駆けつけてもかえって困られることもあるのではとも思いました。多くの民間企業が震災復旧業務に限らず、期間限定であっても自社の商品を無償で提供したり、直接避難所と関わりの無い品でもサービスを提供したりとそれぞれの専門性を生かしたボランティアを行っています。我々教員には教員にしかできない取り組みがあるのではとも考えました。それが子どもに防災の意識を高めさせ、いざというときに少しでも役に立つスキルを身につけさせることなのではと考え、科学クラブのみならず、家庭や地域でも活用できる書籍を作ってみようと思い立ったのです。
勤務校は2年前台風による水害で大きな被害を受けました。避難所にもなり、防災への意識はかなりの高まりを見せています。引き渡し訓練の工夫、ゲリラ豪雨対策、地域を巻き込んだ防災訓練など新たに取り入れられた取り組みもあります。学校のグラブ活動では今年新たに「防災クラブ」を開設しました。新設と言うこともあり多くの希望者があり抽選を行いました。毎回渡される防災レシピを楽しみに活動しています。
見開きをB4にコピーし、人数分印刷します。このワークシートに沿って授業を進めるといいでしょう。私は授業の最後に油性ペンでサインをしてサインがたまると防災クラブ認定証を渡すことにしています。次時の準備物も印刷できるようにしていますので何をして何を用意するかわかり、重宝がられています。
悲惨な震災の後ではどうしても防災というと真面目に真剣にしなければならないという印象があるようです。それはそれで大切ですが、子どもたちに意識を高めさせ自分で取り組もうとする姿勢を高めさせるには、楽しく笑顔で取り組める内容も盛り込む方が長続きするでしょう。コンセプトを外さなければ多くの活動が取り入れられます。段ボールハウスや焼き芋、ホットドッグなど楽しくわいわいできる活動を取り入れると「次もしたい」と思うのではないでしょうか。時に真面目に、時に楽しくそんなメリハリが長く続くコツだと思います。
冒頭で書きましたが、我々教員には教員にしかできない防災への取り組みがあります。それはやはり、子どもへの指導、子どもに意識させること、そして子どもにスキルを身につけさせることに他なりません。被災地に出向かなくても支援はできるのです。その意識を大切にしましょう。その上で前向きに明るく防災教育への取り組みが出来たら長続きすることが可能になると思います。ともに頑張りましょう。