- はじめに
- ◆この本の使い方
- ◆理科室をたんけんしよう
- ◆理科室たんけんのしかた
- 受けつがれる命 5年
- 第1時 発芽の条件を考えよう
- 第2時 種子が発芽する条件@
- 第3時 種子が発芽する条件A
- 第4時 種子が発芽する条件B
- 第5時 種子の発芽と養分
- 第6時 植物の成長
- 第7時 メダカのたまごの観察をしよう
- 第8時 メダカの稚魚の観察
- 第9・10時 人の誕生
- 第11時 花のつくりを調べる
- 第12時 おしべ・めしべの先の観察
- 第13時 花粉のはたらきを調べる
- 発 展 生き物の命についてもっと調べよう
- ◆テスト 受けつがれる命
- 天気の変化 5年
- 第1時 1日の気温の変化を調べよう
- 第2時 気温の変化と天気の関係を調べよう
- 第3時 天気の情報を集めよう
- 第4時 天気の変化するきまりを見つけよう
- 第5時 明日の天気を予想しよう
- 第6時 天気を予想する言い伝えを調べよう
- 第7時 台風の進み方を調べよう
- 第8時 台風によるひ害を調べよう
- ◆テスト 天気の変化
- 流れる水のはたらき 5年
- 第1時 地面を流れる水のはたらきを調べよう
- 第2時 川を流れる水のはたらきを調べよう
- 第3時 川の上流・中流・下流の様子を調べよう
- 第4時 川と人々の生活について調べよう
- ◆テスト 流れる水のはたらき
- てんびんとてこ 5年
- 第1時 棒を使って重いものを持ち上げよう
- 第2時 てこがつりあう時のきまりをみつけよう@
- 第3時 てこがつりあう時のきまりをみつけようA
- 第4時 てこの難問
- 第5時 てんびんやてこを使ったはかりを作ろう
- 第6時 上皿てんびんを使って重さをはかろう
- ◆テスト てんびんとてこ
- もののとけ方 5年
- 第1時 食塩やミョウバンを水にとかしてみよう
- 第2時 食塩やミョウバンを水にとかすと重さは変わるか調べよう
- 第3時 食塩やミョウバンは水にどれぐらいとけるか調べよう
- 第4時 食塩やミョウバンをもっとたくさんとかそう
- 第5時 水溶液から食塩やミョウバンを取り出そう
- 発 展 結晶ができるところを観察しよう
- ◆テスト もののとけ方
- おもりのはたらき 5年
- 第1時 ブランコなどがふれる様子を調べよう
- 第2時 ふりこの実験1をしよう
- 第3時 ふりこの実験2,3をしよう
- 第4時 しょうとつ実験1をしよう
- 第5時 しょうとつ実験2をしよう
- 発 展 おもりを使って遊ぼう
- ◆テスト おもりのはたらき
- ものの燃え方と空気 6年
- 第1時 どうすればロウソクが燃え続けるか
- 第2時 空気の何がものを燃やすのだろうか
- 第3時 燃える前後で空気はどう変わるのか
- 第4時 鉄を燃やすとどうなるか
- ◆テスト ものの燃え方
- 生き物と環境 6年
- 第1時 吸う息とはく息1(動物1)
- 第2時 吸う息とはく息2(動物2)
- 第3時 吸う息とはく息3(動物3)
- 第4時 食物の消化と吸収(動物4)
- 第5時 食物の消化と吸収(動物5)
- 第6時 血液のはたらき(動物6)
- 第7時 全身を流れる血液(動物7)
- 第8時 生物と養分1(植物1)
- 第9時 生物と養分2(植物2)
- 第10時 植物と二酸化炭素,酸素(植物3)
- 第11時 生き物と食べ物(植物4)
- 第12時 かれた植物を食べる動物(植物5)
- 第13時 生物の関わり合い
- 第14時 私たちのくらしと空気(環境1)
- 第15時 私たちのくらしと水(環境2)
- 第16時 守りたい自然を,地球を(環境3)
- ◆テスト 生き物と環境
- 水溶液の性質 6年
- 第1時 水溶液のなかま分けをしよう
- 第2時 水溶液から気体をとりだそう
- 第3時 リトマス紙で水溶液のなかま分けをしよう
- 第4時 紅茶やナス,紫キャベツで水溶液を調べよう
- 第5時 水溶液で金属を溶かせるか
- 第6時 溶けた金属はどうなっているだろうか
- ◆テスト 水溶液の性質
- 土地のつくりと変化 6年
- 第1・2・3時 大地のなりたちを調べよう
- 第4・5・6時 火山や地震による大地の変化を調べよう
- ◆テスト 土地のつくりと変化
- 電磁石のはたらき 6年
- 第1時 エナメル線を巻いて電磁石を作ろう
- 第2時 電流の強さと電磁石の強さの関係を調べよう
- 第3時 コイルの巻き数と電磁石の強さの関係を調べよう
- 第4時 電磁石の極と電流の向きとの関係を調べよう
- 第5時 簡単なモーターを作ろう
- 発 展 電磁石で遊ぼう
- ◆テスト 電磁石のはたらき
- 5・6年編 単元末テスト解答
- おわりに
はじめに
この本を手にされた小学校の先生の中には「理科は苦手だ」「自分は文系出身なのでわからない」「理科専科がいてくれたら」とボヤいていらっしゃる方がおられるのではないかと思います。指導要領が改訂され,教科書が変わり,教材や授業の進め方が次々と変化していっても,自分の頭の中には,中学校や高校で勉強した,あの難しい公式や面倒くさい実験がこびりついていて指導書を開くのもおっくうだ……,そんなトラウマが蘇ってきます。
実際,小学校現場には高校や大学で理科系だった教師はとても少なく,生きものは好きでも生物(せいぶつ)となると構えてしまい,電気や磁石で遊ぶのは楽しいけれど,子どもたちに「なぜ」「どうして」と尋ねられると固まってしまうな,そんな愛すべき文系教師がほとんどではないでしょうか。国語や算数は今までの経験とスキル,そして「流れ」で進められるけれど,理科となると一から教材研究を始めないといけないし,板書だってきちんと計画しないと不安でしょう。その上,実験指導やノート指導となると,何となく週2コマ3コマが「おもーく」のしかかってきます。その重さゆえ,気がつくと花の咲く時期はずれ,繁殖期は過ぎ,チョウもトンボもいなくなり,中秋の名月も終わってしまった……なんてことはなかったでしょうか。もちろんその間に,会議や出張・総合の段取り・行事の準備と,我々教師の研究できる時間はどんどん削られていきますし……。
そこで我々は,こんなことを考えてみました。小学校や中学校で長らく理科を担当してきた者が,新しい教科書に沿って全単元の「ノートづくり」を行ったのです。もちろん,準備物や発問,注意事項や観察記録シートも入れて,この本1ページが子どものノート1ページ,そして授業1回分にできるだけなるようにしました。すなわち,この1ページは教師からすれば板書計画であり,発問集であり,場合によったらワークシートにもなり得るわけです。ベテランの先生の授業を1年間しっかりと受けてきた「よい子」のノートがそのまま本になったとも言うべき画期的(?)な内容を考えました。
教師の方からすると,4月に「めあて」「問題」「予想」「結果」などのカードを作っておき,裏に磁石をつけます。そして,授業前に進度を考えてこの本を1ページしっかりと読んでおけば,発問と板書計画はバッチリ。予想される子どもの反応も頭に入れて(教卓に置いて),授業に臨めるわけです。ワークシートを作りたい方は,一部をホワイトで消して印刷して頂いても構いません。1時間,どうやって進め,何を子どもたちに伝えたいか,授業でもっとも大切なエッセンスが詰まった1冊だと確信します。
決して「手抜き」を奨励するわけではありません。でも,マネをしたり,写したり,習ったりすることで,自分なりの授業や板書(ノート)を作ることができるのは自明のことです。
本書を見ていただき,使えるところはしっかり使い,さらにオリジナル性あふれるノート作りを研究していただけたら,子どもも楽しめるとともに,教師自身も楽しく,そして楽に授業ができるテクニックが身につけられることと考えます。本書に関するご意見,ご希望を忌憚なくお伝え頂ければ,さらに発展した楽しい授業が構築できるでしょう。
本書を使っていただいて,1ページでも1カ所でも先生方のお役に立てるところがあり,1時間でも準備に向けての時間が短縮でき,1人でも「もっと楽しく,もっと簡単に」と,発展性のあるご意見が伺えたらこれ以上の幸せはありません。文系教師の皆さんの健闘をお祈りいたします。
2005年4月 著者 /國眼 厚志 /高田 昌慶 /福井 広和
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- 明治図書
- 理科の専科が外れ,自分で理科を授業しなくてはならなくなったとき,ポイントを掴むのに大変役立った。2025/3/1150代・小学校教員
- 授業にすぐ活用できる点がよかった。2017/4/2240代・小学校教員
- 「文系教師のための」このタイトルに惹かれて購入。板書計画、小単元テスト、指導のツボに転ばぬ先のツエと、おんぶに抱っこに肩車(?!)の内容に脱帽。この本があれば理科専科も夢じゃないかも・・・と思わず考えてしまいました。授業の前日にとりあえず見開き1ページ分読んでおけばOKな手軽さがお気に入り。来年は理科ワークを買わなくて済みそう!2005/5/31蓮根
- 今3年生担任ですが、ネーミングにひかれて思わず5・6年編も買ってしまいました(汗)。それにしてもよく考えられていますね。1冊ずっと「指導のツボ」や「転ばぬ先のツエ」のようなページのはしっこばかり読んでしまいました。時に「クスッ」と笑えるところもあり、別の楽しさを見つけています。読むだけでも楽しいので同僚にも紹介しようと思います。2005/5/31たけちゃん