山ちゃんの特別支援教育 de ボディパーカッション!
ボディパーカッション教育考案者の山田俊之先生が、すべての子どもたちとコミュニケーションがとれるとっておきの活動を伝授!
山ちゃんのボディパ!(8)
「音楽の楽しさを知る種」をまいて笑顔の花を咲かそう!
久留米市立日吉小学校教頭山田 俊之
2013/1/10 掲載
  • 山ちゃんのボディパ!
  • 特別支援教育

 いかがでしたか。聾学校(現、聴覚特別支援学校)の子どもたちの生き生きとした表情がとても印象的でしたね。
 この子どもたちのはじける笑顔から、本日はボディパーカッションの役割に関して改めて考えてみましょう。

学校でプロの演奏家を育てるワケじゃない!

 突然ですが、ここでみなさんに質問です。小・中学校の音楽の授業は、いったい何のためにあるのでしょうか。楽器を上手に弾くことができるようになるため? 歌がうまく歌えるようになるため? もちろん上手に演奏ができるようになることは目的の一つかもしれませんが、小・中学校は、プロの演奏家を育てているわけではありません。
 子ども時代に音楽の楽しさを知ることで、将来、様々な形で音楽と触れ合う生活をし、豊かな人生を送る。このことが、小・中学校音楽科教育における重要な役割だと私は思っています。中には、ブラスバンドやオーケストラに入ったり、ロックバンドをやったりして、さらに音楽とかかわっていく子どもたちもいることでしょう。

「音楽の楽しさを知る種」をまこう!

 そのためにはまず、子どもたち自らが楽しめる演奏の体験が大切なのです。そして、特別支援の子どもたちにも健常児と同じように音楽の楽しさを味わってほしい、と私は考えているのです。
 本日の動画は、私が福岡県立久留米聾学校(現聴覚特別支援学校)でボディパーカッション教育の指導に取り組みはじめてから、約1年がたったころの様子です。この頃、ボディパーカッション活動の中で子どもたちの生き生きとした笑顔に出会い、私は、ボディパーカッション教育で、聴覚障害の子どもたちに「音楽の楽しさを知る種」をまくことができるのでは、と思えるようになりました。

ズレても間違ってもOK!とにかく楽しもう

 音楽は「音を楽しむ」と書きます。特別支援教育においてボディパーカッションに取り組むときに、ぜひ常に心がけてほしいことは、「上手な演奏より子どもたち自らが楽しめる演奏をめざす」ということです。多少リズムがずれたり、まちがっても構いません。常に目の前の子どもたちが楽しんでいるかどうか、ということを第一に考えて指導してください。
 音楽の楽しさを知る種をまいて、子どもたちに笑顔の花を咲かせていきましょう!

山田 俊之やまだ としゆき

久留米市立日吉小学校教頭。九州大学大学院人間環境学府教育システム専攻修士課程修了。
1986年11月、小学校4年生の担任の時、学級活動の中で誰でも簡単にできる手拍子、ひざ打ち、おなかを叩く、声(ボイス)を出すなどのリズム身体表現を「ボディパーカッション」と名付け教育活動を始める。その後、現職教諭として小学校、養護学校(知的障害)、聾学校(聴覚障害)、学童保育所などの教育現場でボディパーカッション教育を取り入れた実践を行う。
平成21年度NHK障害福祉賞最優秀受賞。平成23年度読売教育賞(特別支援教育部門)最優秀賞。
平成17年度文部科学省検定済小学校3年音楽科教科書「音楽のおくりもの」(教育出版)にボディパーカッション曲「花火」、平成24年度特別支援教育文部科学省編集中学部音楽科教科書「音楽☆☆☆☆」にボディパーカッション曲「手拍子の花束」が採用される。
ボディパーカッション協会HP

(構成:木村)
好評シリーズ
コメントの受付は終了しました。