著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
さあ!学級づくりをアップデートしよう!
京都教育大学附属桃山小学校樋口 万太郎
2022/2/10 掲載
 今回は樋口万太郎先生に、新刊『GIGAスクール構想で変える!1人1台端末時代の学級づくり』について伺いました。

樋口 万太郎ひぐち まんたろう

1983年大阪府生まれ。大阪府公立小学校、大阪教育大学附属池田小学校を経て、2016年より京都教育大学附属桃山小学校教諭。「子どもが楽しむ・教師も楽しむ」「子どもに力がつくならなんでもいい!」をモットーに日々の授業を行っている。『GIGAスクール構想で変える!1人1台端末時代の国語授業づくり』『GIGAスクール構想で変える!1人1台端末時代の算数授業づくり』『GIGAスクール構想で変える!1人1台端末時代の授業づくり』『GIGAスクール構想で変える!1人1台端末時代の授業づくり2』(以上、明治図書出版)など、著書・編著書多数。

―本書は、大好評をいただいております『GIGAスクール構想で変える!1人1台端末時代の授業づくり』シリーズの第6弾の学級づくり編として、おまとめいただきました。本書の読み方・おすすめポイントを教えてください。

 これまでのシリーズ、たくさんの方に手に取っていただき、ありがとうございます。
 本書のオススメポイントはズバリ!

  1. 低学年・中学年・高学年の実践が掲載されていること
  2. 1年ではなく数年間1人1台端末がある状態での学級づくりを経験している先生が書いていること

の2つになります。特に「2」です。
 数年間経験してきている中で、それぞれの先生が、

●うまくいったこと・うまくいかなったこと
●旧学年でうまくいったことが新学年ではうまくいかなかった

といった試行錯誤をしてきています。
 だからこそ、現段階での低学年・中学年・高学年における最適な取組を紹介することができていると思います。
 また、奮闘記も読み応えがあります。私もちょくちょく登場し、名言?迷言?を言っていますのでご覧ください。

―樋口先生は本書の冒頭で、「子どもが主体になれるように教師が考えていくということは、1人1台端末時代の学級経営では必要不可欠なこと」と述べられています。この点について、少し詳しく教えて下さい。

 タブレット端末を子ども達に渡し、「はい。どうぞ!」「自由にしていいよ」ではいけないということです。
 タブレット端末を使う目的、意図、どんな力をつけたいのかなどをしっかり考えておかないといけません。そのためには、教師が「考える」ということが必要不可欠だということです。
 失敗をしたらだめと言っている訳ではありません。使っていく中での失敗は、次の成功への大きなヒントとなる可能性があるからです。
 ただ、その場合にも「考える」ということが求められます。
 「思考・判断・表現」と言われますが、これは子どもだけでなく、大人にも求められていることだと最近より感じています。

―本書では、1章で低学年、2章で中学年、3章で高学年という形でそれぞれの発達段階における1人1台端末を活用した学級づくりの具体的なアイデアを、4章では1年目の学級づくり奮闘記についておまとめいただいております。低学年・中学年・高学年の発達段階に応じて、出来ることはどのように違うでしょうか。またそれぞれの取り組みポイントについて教えて下さい。

 タイピングができるかどうかということによって、できることが違うことでしょう。操作の慣れといったこともあるかもしれません。
 タブレット端末とは関係なしに、これまでも発達段階に応じてできたこと・できなかったことがあるはずです。その感覚に似ています。
 大切なことは、「○年生だからここまでしかできない」といった決めつけの教師の思考をしないということです。
 その決めつけまでのことしかさせない場合は、子どもの成長の妨げをしてしまっている可能性があるからです。

―1人1台端末を活用した授業づくりについては、保護者の方や、家庭との連携も必要になってくる部分があると思いますが、どのような形での情報共有、コミュニケーションをとられているでしょうか。

 言葉だけでなく、実際の様子を見てもらうことが最大の情報共有、コミュニケーションだと考えています。
 そのため、私たちの学校では、日々子ども達の様子を教育用のSNSで知らせていっています。授業参観でタブレットを使っている様子を見てもらうようにしています。もちろん、タブレット端末について不安や相談がある場合には、しっかり話を聞き、連携して対応していくようにしています。

―最後に、読者の先生方へ、メッセージをお願いいたします。

 本書が1人1台端末時代への学級経営へとアップデートするための一助になることを願っております。
 アップデートをしていくのは、読者の皆さんだけでなく、執筆陣の我々にも言えることです。これまでの学級経営で大切にしてきた根本を大切にしながら、お互いに変化を恐れずにアップデートをしていきましょう。

(構成:及川)

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