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全国学力・学習状況調査、今年も実施! 変更点と新指導要領の関わりとは?
教育zine編集部松野
2019/4/30 掲載
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 18日、平成31年度の全国学力・学習状況調査が行われました。今年は国語・算数・数学でA(知識)・B(活用)問題の一体化、中学で初となる英語の調査実施と、まさに変革の年となりました。

国語、算数・数学は知識と活用を総合的に見る問題に
 毎年実施されている2教科の出題方法の変更には、2020年から全面実施となる新学習指導要領の内容も関わっています。新学習指導要領では、各教科で、

1.知識・技能
2.思考力・判断力・表現力等
3.学びに向かう力・人間性等

の「資質・能力の三つの柱」を一体的に育成する方向で、そのための手段として「主体的・対話的で深い学び」を用いることを示しています。この趣旨を踏まえて今後の指導・教育に生かすため、先だって学力調査も知識と活用を総合して問う出題形式となりました。
 実際の問題では、大きく今までの出題傾向と異なる問題はないものの、「主体的・対話的で深い学び」を意識した、児童・生徒同士で意見を出し合って考えを深める場面での問題設定や自分の考え方を記述する問題も多く見られました。

中学英語は初実施! スピーキングテストも
 今年度の最も大きな変更点となったのは、やはり中学校英語の初実施でしょう。事前に「読むこと・書くこと・聞くこと・話すこと」の4技能をすべて出題することが発表されており、その実施方法についても話題となっていた英語ですが、この出題方法にも新学習指導要領が深く関わっています。
 新学習指導要領では、ますますグローバル化した社会に対応するため、小学校高学年の英語授業の必修化とともに、中学校以降の英語の授業は原則として英語で行い、4つの技能のバランスの取れた習得を目指しています。しかし現在の大学入試や高校入試の形式は「読む」「書く」(「聞く」)技能の評価が中心であり、それに伴って中学生・高校生の英語技能の習得状況も「話す」技能が他と比べて大きく後れを取っているのが現状です。この状態で新学習指導要領で求められる授業が実践できるのかを危ぶむ意見も少なからずあったのですが、今回の学力調査を通じて(特に「話すこと」の評価方法について)、文科省が見解の一端を示した形となりました。まだまだ課題は残っているようですが、今回の学力調査の在り方が今後の英語教育に大きな影響を及ぼすことになるかもしれません。

 今年度の全国学力調査の結果は7月下旬に公開される見通しです。どんな結果となるのか、そしてそれを受けての今後の取り組みにも注目していきたいと思います。

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