きょういくじん会議
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学校掃除も大切な学習時間! 掃除教育の広がり
kyoikujin
2010/7/26 掲載
掃除道 会社が変わる・学校が変わる・社会が変わる

 皆さんは子どものころの学校掃除、毎日真剣に取り組んでいましたか? サボるとまではいかないけれど、掃除の時間が終わるまで、何となく決められた手順で手を動かしながら過ごしていた…という筆者のような方も多いのではないでしょうか。
 7日の産経新聞の記事によると、今、学校での「掃除教育」が脚光を浴びているようです。

 記事によると、小学校で児童が取り組む掃除時間は1日に15分。しかし年間で考えると約60時間、1つの教科に相当する時間になるとのこと。確かに、この時間を有効に使えるとよさそうですね。

そもそも、なぜ学校で掃除をするのか
 学校掃除をその学校に通う児童・生徒がやっている、という国は世界的に見ても珍しく、ほぼ日本だけということです。外国では学校といえども掃除はプロの業者の仕事。もちろん完璧な清潔さ、手間を考えるならプロに任せたほうがよいのでしょうが、日本では掃除の持つ教育的意義(汚いものや不衛生な環境を適切に処理する技術を学ぶため、また、社会的協調性を獲得する教育的活動の一環として)に目を向け、子どもによる清掃を行ってきました。
 しかし、家庭用の掃除道具の改良によってほうき、雑巾などの扱いに慣れていない子どもが増えたことに教員の多忙化も重なり、しっかりとした掃除の指導が行われているとは言いがたいのが現状のようです。

企業も掃除指導に協力!
 ダスキンの「暮らしの快適化生活研究所」は、2000年から掃除教育の支援活動を行っており、現状を把握するための全国調査の上で独自の「掃除教育カリキュラム」を開発したそうです。教員向けのセミナーや学校への出張講義もあるようで、活動を含めた参加型の講義に、受講した先生や児童からは好評を博しているようです。

掃除教育の成果
 今回改めて、学校の掃除時間は子どもにとって、集団で協力して時間内にやり遂げることが求められるものだということを感じました。段取りをする力や主体性、協調性など、求められているのは大人になっても必要になるものばかり。冒頭の記事では、掃除教育の結果「友達と力をあわせてしようと思うようになった」「掃除時間中に全部終わらせようと思うようになった」という声が増えたということで、単純に掃除の技術が向上しただけではなく、子どもたちの精神面や生活力も大きく向上したと捉えられるのではないでしょうか。

 これまで関心を持つことも少なかったかもしれませんが、まだまだ続く夏休み、ご家庭でもお子さんと1学期の学校掃除について振り返ってみてはいかがでしょうか?

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
1件あります。
    • 1
    • 名無しさん
    • 2010/7/27 10:06:35
    自分たちが使っているからという理由で掃除するのは納得していましたが、職員室の掃除を生徒にやらせるのは疑問でしたし今でも疑問です。
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