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日本の子どもは親にキレやすい? 国際調査結果公表
kyoikujin
2008/1/10 掲載

 5日の毎日新聞によると、創価大学の研究チームが2006年3月〜2007年9月に世界9カ国の小学5・6年生を対象に行った人間関係に関する国際調査で、「親に注意されてカッとなるか」「親に乱暴な言葉遣いをするか」という質問に対し、肯定する答えの割合がそれぞれ56%、21%と、他国に比べて高かったとの結果が発表された。

 2005年にも小学6年生を対象にした同様の調査が行われているが、その際にも「家族に注意されるとすぐにカッとなる」子どもは、日本では54%で、他国に比較して際立って多かった。その一方、「家族が優しくしてくれたら『ありがとう』というか」の質問に対し、「よくいう」と答えたのは日本ではわずか35%、「家に帰るとほっとするか」との質問には「大変そう思う」と「まあそう思う」の合計が73%で、調査対象6カ国の中でもっとも低かった(イギリスは91.6%、アメリカは89.9%)。調査には色々な形があり、複数の資料からの考察が必要であるが、日本の親子関係のある一面を示唆しているとは言えるだろう。

 記事の中では「学校での集団行動の重要性」が指摘されている。しかし学校での対応以前に、キレる子どもについては「しつけのできない親の問題」「家庭の問題」という点も見逃せないのではないか。子どもが親にキレる原因も、本来あるべき親・家庭への尊敬が失われているからだとも言えるだろう。人間形成の土台が家庭で作られている以上、学校での取り組みだけでは限界があるのは否めない。
 学校・子どもだけに責任を求めるのではなく、子どもとの家庭でのコミュニケーション、家庭でのしつけ・教育のあり方についても、今一度考えるべきではないだろうか。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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