著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
「かっこよさ」と「かわいさ」で運動会の定番フラッグ運動がさらに進化!
箕面市教育委員会 指導主事日野 英之
2022/6/30 掲載
 今回は日野英之先生に、新刊『主体的に取り組みたくなる!「ミニフラッグ運動」絶対成功の指導BOOK』について伺いました。

日野 英之ひの ひでゆき

 1982年愛媛県生まれ。信州大学教育学部卒業。所属関西体育授業研究会「体育科の地位向上」を合言葉に設立より発足。月1回程度の定例会、毎年7月に団体演技講習会、11月に研究大会を開催。授業力&学級づくり研究会「子ども、保護者、教師。みんな幸せ!」を合言葉に発足。月1回程度の定例会、年4回程度の公開学習会を開催。また毎年7月には団体演技講習会、11月に研究大会を開催(現在は、コロナの状況を鑑み、オンライン等を活用しての開催)。

―本書は、既刊『フラッグ運動絶対成功の指導BOOK』 に続く書籍ですね。フラッグ運動は、最近、運動会の新定番として取り組まれることが随分増えてきましたが、改めてフラッグ運動の魅力を教えていただけますか。

 フラッグ運動の魅力というよりは、フラッグという教具の魅力が大きいですね。見れば、振ってしまいたくなる。振ったら、「バサッ」と風を切る心地よい音が出る。心地よい音を感じたいから繰り返し振る。振っているうちに技ができる。上下に振るだけでも恰好よく、動きが揃うことで美しさとともに、迫力が生まれる。こんな教具なかなかありません。

―そんな魅力的なフラッグですが、今回新刊で取り上げたミニフラッグ運動は、フラッグ運動と何がどのように違うのでしょうか。

 フラッグ運動のイメージは「かっこいい」「力強い」。対して、ミニフラッグ運動のイメージには、「かわいい」や「軽やか」も付随してきちゃうんですね。ここが大きな違い。なので、フラッグ運動はどちらかと言えば高学年向きの教材でしたが、ミニフラッグ運動は、低〜高学年まで幅広く取り組むことができ、それぞれの学年にあった『かっこよさ』や『かわいさ』といった「らしさ」を引き出してくれます。

―ミニフラッグ運動は、旗の小型化・軽量化で低学年でも取り組めるようになったのですね。待ち望んでいた先生方も多いかと思いますが、低学年の子どもたちに指導する際に特に気を付けるべき点など、アドバイスいただけますでしょうか。

 低学年の子どもの場合、楽しくないと感じさせたらおしまい。動きにやる気のなさがアリアリと表れます。気を遣うってことを知りませんからね(笑)。フリを覚えるのは、高学年の子どもよりも早いですよ。なので、乗せてしまえば怖いものなし! 低学年の子どもが好きな曲で、とにもかくにも褒めまくって、気分を高揚させることに全力を注ぎましょう。

―本書で紹介する技は、誌面に掲載の二次元コードから動画が閲覧できますね。授業でのタブレット活用も日常化してきましたが、指導において動画をどのように活用できるか、アイデアをぜひ教えていただけますか。

 「いつでもどこでも正しい動きを確認することができる=正しい動きをいち早く身につけることができる」。動画を活用することで、学習・指導のスピードは格段に早くなります。動画を休み時間、給食時間、ちょっとした隙間時間に流すだけで、効果を十分に感じることでしょう。タブレットの持ち帰りが進んできた今なら、おうち時間を活用することも可能ですね。家族みんなでエクササイズ! 子どもが、より一層意欲的に取り組みそうですね。

―最後に、これから秋の運藤会に向けてミニフラッグ運動に挑戦する読者の先生方へ向け、メッセージをお願いします。

 ミニフラッグ。持っただけで先生も子どももワクワクすることでしょう。そのワクワク感が全面に出るように、先生ご自身が指導を思いっきり楽しんでください! 先生から溢れ出る「楽しい」オーラは、子どもたちの元気や意欲を生み出します。元気あふれる、かっこよさ・かわいさ全開のミニフラッグ運動が全国各地で披露されることを願っています。 

(構成:木村)
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