- 著者インタビュー
- 学級経営
だれもが印象に残る「学級開き」にしたいと思っておられることでしょう。そのヒントが本書に掲載してありますので、ぜひ参考にしてください。
注意すべきことは、いくらよい学級開きでも長時間になってはいけないということです。担任の思いが先走り、凝りすぎてしまい、ダラダラとした学級開きにしてしまう方があります。コンパクトで、さあっと終わった方が印象に残ります。
組織が機能しているかどうかが分かるようにすることを意識しました。例えば、日直の仕事です。後ろの黒板に仕事内容を書いておいて、その仕事が完了したときはチェックを入れることを学級全体で決めました。いわゆる仕事完了の「見える化」です。こうしておくと、生徒同士で確認しあうようになります。
中学生は自主・自律の精神を育てるのに適切な時期であり、リーダーとして大きく成長させる良い時期だからです。小学校6年間の学級生活経験を生かして、自分たちで学級の課題を見つめたり、その解決に向けて動いたりする経験は、社会に出ても大いに生かせるからです。
私はよいリーダーを育てるために、担任の考えをしっかり伝え、具体的な動き方については生徒に任せて見守ることに徹しました。そしてよい点を価値付け、その価値は学級全体に伝え、リーダーの頑張りを評価しました。
保護者は、基本的には生徒を通して担任のことを知ります。「今日はね、担任の先生は○○ということを言っていたよ」などと、家庭で保護者に話します。生徒から伝わる様々な情報をもとに、「今度の担任は芯が通っている」「子どものことを最優先にしてくれるよい先生だ」などと思います。生徒に話しているときに、保護者がこの話を聞いたらどう思うだろうかと想像しながら話すとよいでしょう。
学級経営をしていて、思うように進まないことはあるでしょう。それは当然なことです。こうして困難を感じるのは、自分がそれだけ学級のこと、生徒のことを必死に考えているからだとプラスにとらえましょう。
また、困ったときこそ役に立つのが本書です。いつも目に付くところに本書を置いておき、機会あるごとに見てください。見通しをしっかり立てることができると思います。
いつも笑顔を忘れず、生徒と楽しんで学級を創りあげてください。