著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
やっぱり美術の授業は楽しいなぁ
川崎医療福祉大学講師清田 哲男
2013/9/18 掲載
 今回は清田哲男先生に、新刊『子どもの笑顔をつくるゾ! みんなで満足「魔法」の絵画授業プラン』について伺いました。

清田 哲男きよた てつお

1970年兵庫県生まれ。神戸大学卒業。岡山大学大学院修了。兵庫県内公立中学校、高等学校美術教諭を経て、現在は川崎医療福祉大学講師。第57回読売教育賞優秀賞など受賞。主な著書に、『わかる!できる!うれしい! 3STEPで変わる「魔法」の美術授業プラン』(明治図書)がある。

―本書は、どうすれば「絵の授業」が教師にとっても、子どもたちにとっても楽しくなるのだろう、ということをテーマにした1冊になっています。子どもたちにとって“楽しい絵画授業”にするにはどのようなことが大切でしょうか。

 子どもたちが「楽しい」と思うことで、何が変化するでしょうか。子どもたちのご家族の笑顔、友だちとの会話、学級日誌の記事、次の授業の着席の速さ……。
 目の前の子どもの喜ぶ顔が魔法の呪文のようにたくさんのものを変えていきます。目の前に30人の子どもたちがいるのだったら、その30倍変化します。すごいですね。
 私は、このように、子どもたちの思いから広がる「幸せ」や「楽しい」を面白がることができる「想像力」が大切なんだなぁと思います。

―T章では、まず「描くところ選び」についてまとめられています。本書でも詳しく述べられていますが、描く場所を選ぶ際のポイントはどういったものでしょうか。

 絵にしやすい風景を選ぶ時は、音とにおいと風を感じることができる場所がよいと思います。音をカタチに、においを色に、空気の流れを絵筆の動きに変えることが、これまでの経験でやりやすそうです。
 港や動物園などが、スタンダードな場所ですが、やはり良いのかもしれません。
とても面白い絵になりますし、何よりも子どもたちの思い出に残りやすそうですよ。

―本書では、「準備するもの」「授業の流れ」「評価のポイント」なども入れて、とても魅力的な授業がいくつも紹介されています。切り絵とマーブリングで描く学校の光と陰、木版画で表現する駅に流れる風、アニメ「私物語」の背景画などなど。このようなアイデアは、どこから生まれるものでしょうか。先生の教材や題材開発のポイントについて教えて下さい。

 本書の中でも何度もくり返して述べていることですが、題材設定の源は子どもたちの言葉やしぐさや生活の中にあります。私は、目の前の子どもたちだけのための指導を考えるべきだと思っています。
 ですから、目の前の子どもたちも私も面白がれる「何か」を考えます。
 でも、「昨年うまくいった題材を使え」って悪魔が囁くのですよ。私じゃないですよ。悪魔がですよ。あくまで……。
 私も心が弱いので、それで何回も何回も失敗してます。

―本文中やあとがきでも触れられていらっしゃいますが、プロの教師として目指すべき「絵の授業」はどういったものでしょうか。

 私は二つあると思います。
 一つは、子どもたち自身が考えもしないような、子どもたちにとっての「一歩先の幸せ」を提示できること。
 もう一つは、子どもたち一人ひとりと新しい「良い絵の価値」を一緒につくろうとする意欲を持つこと。
 この二つは、私にとって「めざすべき」ものであって、ひたすらめざし続けています。

―最後に、読者の先生方に向けてメッセージをお願い致します。

 読んでいただきありがとうございます。
 まだ、お読みでない方、このページを開いていただきありがとうございます。私の書かせていただいた本の内容はすべて、これまで私が「アーデモナイ、コーデモナイ」と魔法の呪文をかけてきた「実践の足あと」です。ご一読くださった方が、みなさまのご実践にどんな魔法をおかけになるのか楽しみです。
 ぜひ、ご一緒に「絵画の授業」を楽しませていただけたらとてもうれしいです。

(構成:及川)

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