- 学級経営チェックポイント
- 学級経営
チェックポイント
- 飛び出す子、うるさくする子
- 友達に暴力や暴言をする子
- 学習に難のある子
- 保護者離れができない子
4月は、子どもたちにとって新しい環境になるため、安心感が重要になります。学級経営や授業でも、見通しのはっきりとしたシンプルなものを心がけて、「大丈夫そう!」「がんばれるかも!」という思いを喚起させたいです。そのような「4月対策」の具体的な方法については、本屋さんに置いてある雑誌や書籍などにも多く特集されているので目を通してみるといいでしょう。
ここでは、それでもなお全体の中で不安を感じ、こぼれてしまう子への対策について書いていきます。配慮を要する子たちが少しでも早く安心感を抱けることが、学級の安定には大切になります。
飛び出す子、うるさくする子
・その子にできることを与える
みんなと一緒に授業に参加することが難しくても、「その子なりの学習」なら可能であることは多いです(例えば、なぞり書きやプリント、読書など)。その子ができそうなことを話し合って決めていきましょう。
「これが終わったら、これ」という見通しをはっきりさせて、目で見えるように示してあげることも大切です。残り時間が可視化されるタイムタイマーという時計が有効な場合も多いです。気が向いて、全体学習に参加することがあれば大いに認めましょう。
・認める
全体の流れに乗っていなくても、その子が成長していることを言葉や行動で全力で認めることも大切です。自己肯定感が上がり、先生やクラスのことを大好きになれば、試し行動(全体の流れを止めるような行動)は終わります。クラスの友達にわかってもらうために、「この子は、今これをがんばっている」と定期的に全体に伝えましょう。
・複数人で対応する
子どもがクールダウンをするときに、一時的に教室を離れる際には、やはり人手が必要です。学年主任や管理職に相談をしてみましょう。もちろん、「どこも人手不足…そんな雰囲気ではない」ということもあります。それでも全体に今の状況を周知し続けることで、ふとしたときに助力を得られることがあります。極端にならない方法で伝え続けましょう。
友達に暴力や暴言をする子
・具体的な行動を示す
暴力や暴言がある子たちの対応も、基本的には「飛び出す子、うるさくする子」と同じです。それに加え、「叩きません」などの否定形ではなく、「叩きたくなったら、すぐに先生に言いに来てね」と具体的な行動を示します。「叩きません」と言って我慢できるのなら、そもそも問題は起こっていません。我慢させず、それを解決するための合理的な行動を取れるように導きましょう。
学習に難がある子
・結果ではなく、過程を認める
結果がどうかではなく、その結果までどのように辿り着いたかに注目させます。例えば、楽しもうとする姿勢や集中している場面があったらすぐに取り上げます。クラス全体にも大きな価値観を提供することになります。
・過去の自分と比べる
他の誰かと比べるのではなく、過去の自分と比べることで、できるだけ自己肯定感を落とさずに指導を行うことができます。「前と比べて成長したね」「確かにできていたことがあるから自信をもっていいよ」などと声をかけていきます。
保護者離れができない子
・ひたすら付き添ってもらう
その子が満足するまでいつまででも付き添ってもらうことが、最短ルートです。いつか「もう大丈夫」と言える日は必ず来ます。逆に無理やり引きはがすと、そこで子どもにとって必要なことが満たされず、様々に影響を及ぼすことがあります。「そうもいかない」ことはあると思いますが、その必要性については保護者に説明しておきたいです。