ほめ言葉で子ども&クラスが成長する!菊池道場の価値語録
子どもの笑顔がみるみるあふれる! プラスに考える学級づくりの羅針盤
ほめ言葉で子ども&クラスが成長する!菊池道場の価値語録(24)
子ども同士をつなぐ価値語録
菊池省三監修 菊池道場広島支部村井 哲朗
2018/5/10 掲載

 学校の時間割に、そろそろ慣れてきた時期ですね。慣れてきて、朝から気持ちが抜けている子どもが見られるかもしれません。そんな1日が、続いては成長することはできません。

みのりを忘れず、1日を大切に

 人が大きく成長した姿は、りんごの実ができあがった姿に似ています。1日1日の大切さは、ほんのわずかな小さな成長であることを、実感させましょう。

 りんごの実は、突然できあがるわけではありません。1日1日、少しずつ成長していきます。土から根、幹、枝を通じて必要な栄養を送っていくことで果実になります。土から栄養を獲得していく流れは、まさに子どもが経験する毎日のことのようです。
 人との関わりの中から人間関係を学んだり、先生から勉強を教わったり、わずかではありますが、毎日貴重な経験をしているはずです。1日の中に、成長に関する重要な一歩が潜んでいます。大切な一歩があることを、常に意識できるように生活すべきです。
 樹木が果実を実らせるように、成長は確実に毎日の中にあると信じて、感じ取っていきましょう。

不断をやり抜く

 環境に慣れてくると、掃除や物の整理、あいさつなどを、徐々にあまりやらなくなる雰囲気が出てきます。だれもが、そんな経験をおもちかと思います。一度続けたことを、止めてしまうと前進する力はなくなってしまいます。

 「普段」の語源は、「不断」とされています。「不断」の「絶えないこと」「いつまでも続くこと」という意味から、「いつもの状態であること」の意味が派生し、当て字で普段と書かれることが多くなったようです。
 普段の日常をたんたんと過ごすだけではなく、絶え間なく何かをやりぬくことで、成長が望めることを示しているのです。
 例えば、ある廊下の掃除担当を任されたとします。毎日、床掃除をすることになり、ほうき・ちり取りでゴミをきれいに集めることが仕事です。毎日の取り組みで、ゴミやホコリはなくなるでしょう。しかし、雨の日はどうでしょうか? 大きなゴミは取れても、小さなホコリは水気ではりつき、掃除が成立しません。それならば、廊下をぞうきんがけしてみてはどうでしょうか? きっと、全てのホコリをぞうきんで綺麗に拭き取れるでしょう。
 普段のピカピカな状態を保つ、その行為はまさに「不断をやり抜く」ということです。

イラスト

全部前向き

 話し合いをする時は、体を前向きにすることで、やる気前向き・話し合い前向き、全部前向きにしようという意味です。

 「全部前向き」は、心・技・体の全部を前向きにすることの重要性を表す言葉です。全員が前向きになれば、話し合いは大成功間違いなしでしょう。
 学習発表会の内容について、話し合いをしているときのことです。話し合いをスタートさせても、始めから上手く話が進む訳ではありませんでした。中には、自分だけが話し合いに取り残されているとさえ感じている人もいるほどでした。そこで、「体が前向き」で素晴らしい人をお手本にし、「話し合いの輪」の中心に体を向けるように伝えました。「体が前向き」になることで、「やる気が前向き」になり、「話し合いが前向き」に変化し、どのグループも学習発表会に向けての準備を整えることができたのです。
 心・技・体のどれかをきっかけにして、集団活動に入り込めるはずです。あきらめないで、まずは「体を前向き」にしてみてはどうでしょうか。

菊池 省三きくち しょうぞう

愛媛県出身。山口大学教育学部卒業。 小学校教師として「ほめ言葉のシャワー」など現代の学校現場に即した独自の実践によりコミュニケーション力あふれる教育をめざしてきた。 教員同士の学びの場「菊池道場」を主宰し、その支部は全国40ヵ所に広がっている。「プロフェッショナル 仕事の流儀」で取り上げられたことをきっかけに全国へ講演。 「世界一受けたい授業」では、学級崩壊立て直し人として紹介される。2015年3月に小学校教師を退職。自身の教育実践をより広く伝えるため、執筆・講演を行っている。『ほめ言葉手帳』には価値語録とともに、子どもをほめる手立てが満載!

菊池道場広島支部きくちどうじょうひろしましぶ

平成26年8月発足。本部は広島市にある。在籍数21名。月に1〜2回、広島県内一円から教員や精神対話士などが集まり学習会を開いている。月刊誌『授業力&学級経営力』(明治図書)、『白熱する教室 創刊号』『価値語100ハンドブック』『1年間を見通した白熱する教室のつくり方』(以上、中村堂)などに執筆協力多数。

(構成:茅野)
コメントの受付は終了しました。