子ども虐待・ネグレクトの理解
- 開催地域
- オンライン
- 日程
- 2025/8/3(※要申込:8/1まで)
- 主催
- 神奈川LD協会(公益社団法人神奈川学習障害教育研究協会)
- 講師
- 宮本 信也 先生(筑波総合クリニック 小児科医・筑波大学 名誉教授)
- 参加対象
- 小学校/中学校/高校・大学・その他
- ジャンル
- 特別支援教育/学級経営/学校経営
会場
- 名称
- Zoom
特別支援教育士(SENS/SENS-SV)資格更新ポイント対象セミナー
※特別支援教育士(SENS/SENS-SV)有資格者は、本セミナーを受講されると更新ポイントが認められます。
<講師からのメッセージ>
子ども虐待とネグレクトの件数については、わが国では、児童相談所が対応した件数を児童虐待の件数として厚生労働省が毎年、公表しています。2023年度の確定件数は、225,509件で、2022年度より1万件強増加しており、わが国では子ども虐待の件数は毎年増え続けている状況があります。
ところで、厚生労働省は、子ども虐待とネグレクトを合わせて児童虐待と呼んでいますが、世界的には虐待とネグレクトは分けて考えるのが一般的です。虐待は、子どもに対して何らかの不適切な行為を行うもので、身体的虐待(暴力など)、心理的虐待(言葉の暴力など)、性的虐待(性的行為を行うもの)の3つが含まれます。一方、ネグレクトは、食事を与える・安全を守るなど、子どもに必要な行為を行わないものをいいます。因みに、英語では、虐待の説明にはcommission(作為)、ネグレクトの説明にはomission(不作為)という用語が使われることがあります。虐待とネグレクトは、子どもに対する保護者の行為の方向が逆になっているともいえるでしょう。なお、国際的に使われる虐待とネグレクトを合わせた用語は、maltreatment(マルトリートメント)となります。
子ども虐待とネグレクトは、このように保護者の行為の質が違うことから、子どもに与える影響も異なることが知られています。一般的に、虐待は、子どもに強い恐怖を与えることから、いわゆるトラウマ(心の傷)の影響が強く見られがちです。子ども虐待は、長期間、繰り返されることが多いことから、子どもたちは、感情、行動、身体の自己調節が不安定なまま成長し、周囲から理解ができないような行動を繰り返す状態が見られることが少なくありません。一方、ネグレクトは、子どもに不安を与えますが、恐怖感を子どもが感じることは少なく、人との係わりを適切に持てないという対人行動の問題が中心となりやすいという特徴があります。
このセミナーでは、子ども虐待とネグレクトについて概説し、対応の考え方について解説します。
<担当講師>
宮本 信也 先生(筑波総合クリニック 小児科医・筑波大学 名誉教授)
▼講師プロフィール
青森県弘前市出身。金沢大学医学部卒業。医学博士。自治医科大学小児科入局、同助手、講師、筑波大学心身障害学系助教授、教授、附属聴覚特別支援学校校長、附属特別支援教育研究センター長、副学長、白百合女子大学発達心理学科教授、副学長を歴任。2023年3月に大学教員生活を終え、現在は、子どもの心の診療に従事している。専門は、発達行動小児科学。趣味は、山歩きと日本各地の銘酒巡り。『愛着障害とは何か』(エンパワメント研究所)、『アスペルガー症候群・高機能自閉症の本−じょうずなつきあい方がわかる』(主婦の友社)等著書・論文多数。
内容や申込方法などの詳細はこちらをご確認ください。
https://form.dr-seminar.jp/lps/asgzdk/kanagawald_summer2025_information
※特別支援教育士(SENS/SENS-SV)有資格者は、本セミナーを受講されると更新ポイントが認められます。
<講師からのメッセージ>
子ども虐待とネグレクトの件数については、わが国では、児童相談所が対応した件数を児童虐待の件数として厚生労働省が毎年、公表しています。2023年度の確定件数は、225,509件で、2022年度より1万件強増加しており、わが国では子ども虐待の件数は毎年増え続けている状況があります。
ところで、厚生労働省は、子ども虐待とネグレクトを合わせて児童虐待と呼んでいますが、世界的には虐待とネグレクトは分けて考えるのが一般的です。虐待は、子どもに対して何らかの不適切な行為を行うもので、身体的虐待(暴力など)、心理的虐待(言葉の暴力など)、性的虐待(性的行為を行うもの)の3つが含まれます。一方、ネグレクトは、食事を与える・安全を守るなど、子どもに必要な行為を行わないものをいいます。因みに、英語では、虐待の説明にはcommission(作為)、ネグレクトの説明にはomission(不作為)という用語が使われることがあります。虐待とネグレクトは、子どもに対する保護者の行為の方向が逆になっているともいえるでしょう。なお、国際的に使われる虐待とネグレクトを合わせた用語は、maltreatment(マルトリートメント)となります。
子ども虐待とネグレクトは、このように保護者の行為の質が違うことから、子どもに与える影響も異なることが知られています。一般的に、虐待は、子どもに強い恐怖を与えることから、いわゆるトラウマ(心の傷)の影響が強く見られがちです。子ども虐待は、長期間、繰り返されることが多いことから、子どもたちは、感情、行動、身体の自己調節が不安定なまま成長し、周囲から理解ができないような行動を繰り返す状態が見られることが少なくありません。一方、ネグレクトは、子どもに不安を与えますが、恐怖感を子どもが感じることは少なく、人との係わりを適切に持てないという対人行動の問題が中心となりやすいという特徴があります。
このセミナーでは、子ども虐待とネグレクトについて概説し、対応の考え方について解説します。
<担当講師>
宮本 信也 先生(筑波総合クリニック 小児科医・筑波大学 名誉教授)
▼講師プロフィール
青森県弘前市出身。金沢大学医学部卒業。医学博士。自治医科大学小児科入局、同助手、講師、筑波大学心身障害学系助教授、教授、附属聴覚特別支援学校校長、附属特別支援教育研究センター長、副学長、白百合女子大学発達心理学科教授、副学長を歴任。2023年3月に大学教員生活を終え、現在は、子どもの心の診療に従事している。専門は、発達行動小児科学。趣味は、山歩きと日本各地の銘酒巡り。『愛着障害とは何か』(エンパワメント研究所)、『アスペルガー症候群・高機能自閉症の本−じょうずなつきあい方がわかる』(主婦の友社)等著書・論文多数。
内容や申込方法などの詳細はこちらをご確認ください。
https://form.dr-seminar.jp/lps/asgzdk/kanagawald_summer2025_information