苦手な教材にこそ、楽しい授業に大転換できる要素がある!
2015/12/4 掲載
- 著者インタビュー
- 国語
今回は松原大介先生に、新刊『国語嫌いな生徒が大変身する!中学校国語科授業づくり10の原則・25の指導アイデア』について伺いました。
―先生は本書で「生徒が苦手な教材=教師の指導が苦手」と述べられていますが、こう感じるのはどうしてですか?
中学校の国語で生徒が苦手だという教材は、古文・漢文、文法、作文、話す・聞く、書写などで、これは赴任したどの学校に行ってもほぼ同じです。これらは私自身授業をしていて、うまくいかないなあと感じていたものと一致しています。そして、これはどの学校に行っても同僚の国語教師が皆、授業がうまくいかないと言うのです。それで、私だけではないのだなあと感じ始めたのです。
―先生の授業が目指す、生徒の学習意欲を引き出す「楽しさ」とはどのようなことを指すのでしょうか。
難しい教材をうまく授業できれば、生徒は知的興味を喚起される。言い換えれば、苦手な教材にこそ、楽しい授業に大転換できる要素がある、ということです。
―生徒が主体的に学ぶ先生の授業は「アクティブ・ラーニング」にもつながるのでは…と思いますが、いかがですか?
意図していたわけではありませんが、つながると思います。「10の原則」の中には、「練習量を確保する。動きを入れる。説明したいことは、生徒に言わせる。説明でなく、発問で教える。説明でなく、視写で教える。変化をつけて三回繰り返す」というものがあります。楽しい授業を追究していった結果、生徒が活動しながら理解するように組み立てるのが一番いいということに気付きました。
―本書で紹介されている活動の中に、小学校の国語授業でも使えるものはありますか?それはどのような活動でしょうか。簡単にご紹介ください。
小学校の先生方からは、「文法や作文,書写指導などは小学校でも活用できますね」という声をいただいています。
―最後に、中学校国語科の先生方に向けてのメッセージをお願いします!
国語という教科は、互いに分かり合えない教科だなあと感じることが、私にもあります。しかし、国語が苦手という生徒は多いのです。それだけに、生徒が「できた、わかった」と言ってくれる喜びは格別です。共に知恵を出し合い、実践の成果を交換し合って、国語が好きだという生徒を増やしていきましょう。
(構成:木山)
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