著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
ポイントをしっかり押さえ、自信を持って教育・保育実習をしよう!
四国大学短期大学部幼児教育保育科教授谷川 裕稔
2014/10/3 掲載
 今回は谷川裕稔先生に、新刊『教育・保育実習ガイドブック―振り返りができるポートフォリオつき―』について伺いました。

谷川裕稔たにがわ ひろとし

神戸大学大学院文化学研究科後期3年博士課程修了。博士(学術)。現在四国大学短期大学部幼児教育保育科教授。

―本書には教育・保育実習に絶対必要な内容が見開き2ページのワークとしてまとめられています。各ワークには問題の他にどのようなものが掲載されていますか?

 本書は、短時間で読めるよう内容のコンパクトさが特長となっています。各テーマには、内容説明は最小限にとどめ、「ここがポイント!」「ターム(用語)」を設けました。「ここがポイント!」では特に重要な箇所を補足説明しました。「ターム(用語)」では、重要語句の意味の確認がすぐにできるようになっています。 ぜひ活用してください。

―本書は教育・保育実習生や新任保育者、実習指導にあたる先生にも向けた内容になっていますが、それぞれの立場でどのような活用方法があるでしょう?

 保育者養成校に学ぶ学生の方々には教育・保育実習に行く前の確認のため、新任保育者の方々には学生時代に習ったことを振り返るため、実習担当者の方々には「実習生の学び」(実習生が何を学んできているのか)を再確認するために、それぞれ活用していただければと思っています。

―本書は全部で16のワークがあります。実習前や実習中だけでなく実習後に使える内容もあるそうですが…。

 Chapter5には「キャリアプランニング」を加えました。特に保育者養成校で学ぶ学生が自分の将来をデザインしていただくために設けました。内容は「自己分析」「求められる人材を知る」「キャリアプランニング@A」です。まず自己分析をおこない、次に保育現場で習得しなければならないことを確認し、それらをもとに将来の計画を立てるという構成になっています。もちろん、現職の保育者の方々がキャリアの振り返り(再確認)の意味で活用していただくことも可能です。

―各Chapterの最後には「ポートフォリオ」がついています。こちらの活用方法を教えて下さい。

 「ポートフォリオ」とは、基本的に学習者の記録を収集したものを指します。学んだことを分析し反省し、次に活かすための「振り返り」ツールと言い換えることができます。本書は、もともと各ワークをこなしていくという確認作業を通して自動的に振り返りができるように構成されています。しかし「振り返り」がより強化されることを意識して、各Chapterの最後に「ポートフォリオ」を設けました。

―最後に本書を活用して教育・保育実習に取り組む学生、新人保育者、また実習指導にあたる先生方へのメッセージをお願いします。

 繰り返しますが、これまでの実習本には見られない特長として、教育・保育実習に必要な最低限の内容のみが掲載されていることがあります。しかも、保育者養成校の教育課程で学ぶ内容がコンパクトに網羅されています。また「発達障がい児支援」(特別支援)に見られる、気になる子どもについての対応法も組み込まれています。スキマ時間を使って、短時間で知りたい(忘れた)ところを復習(確認)していただくには最適な本であると自負しています。保育者養成校で学ぶ学生のみならず、多忙な保育者の方々にも、短時間で効率的にポイントだけを学べる本書を、是非とも活用していただきたいと思っています。

(構成:木山)
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