【新聞活用(はがき新聞)】
国語科で身につけた「新聞づくりの力」を、他教科等において活用する方法として、時間をそれほど取らない、簡便にできる学習活動はありますか。
ココがポイント!
他教科でも活用できる「新聞づくりの力」を国語科で指導する
「新聞活用」は、NIE:Newspaper in Education(教育に新聞を)ともよばれ、国語の教科書においてもこれまで以上に扱われるようになってきています。「壁新聞」や「一枚新聞」の形で「歴史新聞」「環境新聞」などをつくる場合、「新聞づくり」そのものを社会科や理科において指導するわけにはいきません。やはり、「新聞づくりの力」は国語科において指導する必要があります。
効果抜群! 堀江式 大ワザ&小ワザ
ワザ1 「はがき新聞」を活用して国語の学びと算数の学びをつなぐ
「壁新聞」や「一枚新聞」も有効な「新聞活用」ですが、どうしても時間がかかってしまいます。時間をそれほど取らない、簡便にできる学習活動として、「はがき新聞」を活用するという方法があります。「はがき新聞」の例(赤穂市立原小学校4年:塩江理栄子学級において生み出されたもの)では、算数における「分度器を使って角度を測る」という学びについてまとめました。「角はおもしろい」「分度器の使い方を知った」「初めて知った事」「今度したい事」の見出しを掲げ、絵や記号をうまく使って、算数の学びをまとめています。もちろん「はがき新聞」は、国語科でも活用できます。
ワザ2 「新聞づくりのワザ」が「新聞活用」学習活動を支えている
塩江学級では、次のような「新聞づくりのワザ」がしっかりと「新聞活用」学習活動を支えています。新聞記者をゲストスピーカーとして招き、その話から学んだことも生かされているワザ表です。
☆新聞づくりのワザ☆
原小学校4年生6月版3年生までのワザにプロから学んだことをつけ加えたもの
【見出しで読み手の心をつかむ】
- 記事の内容が見出しで分かる
- 字数は8〜11文字…長すぎず短すぎず
- 見出しで読み手を引きつける
- 白地黒ベタ…大変なこと・しんこくなこと
- 見出しの大小
- たて書き・横書き・ななめ・幕
【記事は分かりやすく】
- わり付け…トップ・肩・へそ
- 組み立ては逆三角形に…大切なことから書いていく
- 5W1H(事実)…いつ・どこで・だれが・何を・なぜ・どのように
- 中心となる記事にはリード文(記事のあらすじ)
- 一番伝えたいことをくわしく書く
- 記事に合った絵・図・地図を入れる
- 絵と字のバランス
- 写真にはキャプションを付ける
- よびかけの言葉を入れる
- 文章の長さに気を付ける 一文は短く
- 前と比べる
- 感想・ふり返り・分かったことを書く
【強調工夫】
- デザインを工夫する(わくの色・文字の色・文字の大きさ)
- 「―」や「?」や「…」などのマークを入れて注目のポイントを示す
【楽しませ工夫】
- クイズ・ダジャレ・ギャグ・4コマまんが
- オリジナルキャラクターを作る
私が取り組んできたものは、A4、B4ととても大きなサイズでした。時間がかかる上に、文章がたくさん書けるし、文章が思いつかない子は困る。さらに、指導するのも小さいサイズよりも時間がかかる。
しかし、「はがき新聞」であると、工夫をしやすいし、見つけやすい。教師から見ても、指導しやすい。さらに、文章を書くのが苦手な児童も安心する。など、プラスの面がたくさんある。そして何より、「はがき新聞」で得た力は、大きな用紙の新聞になっても使うことができる。まずは、「はがき新聞」。学期末や進級前には「大きな新聞」というように、これから使い分けていきたいと思います。
あと、新聞づくりは、3段構成が一番いいのかなと感じました。