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中学の選択教科廃止は再検討―審議のまとめ(中教審)
kyoikujin
2007/11/9 掲載

 8日の毎日新聞の記事によると、中央教育審議会教育課程部会は7日、学習指導要領改定の方針を示した「審議のまとめ」(中間まとめ)を正式決定したとのこと。当初は中学校の選択教科を総合的な学習の時間に一本化し事実上廃止する方針だったが、存続を含めて検討することになったそうだ。

 「審議のまとめ」の参考資料によると、中学校の標準授業時数の改定案では、中学校3年間で主要教科の授業時数が405時間増えるのに対し、選択教科の時間を廃止し、総合的な学習の時間の授業時数を削減した計300時間を充てる案となっている。また、2〜3年生で総合的な学習の時間の一部を選択教科等に充てることについては「引き続き検討」との注釈が見られた。

 「審議のまとめ」では、総合的な学習の時間が補充学習などに充てられ適切に実施されていないことをあげ、総合的な学習の時間のねらいや育てたい力を明確にしたり、事例の提供や人材育成などの条件整備の必要性を繰り返し強調している。また、選択教科の時間も主要教科の補充学習に充てられがちであると指摘しており、総合的な学習の時間の一部を選択教科に充てることは、補充学習に充てることと実質的に変わらなくなってしまうとも考えられるだろう。

 総合的な学習の時間の削減には賛否様々で、「趣旨は大変よいが、各学校の裁量に委ねてもいいのではないか」といった意見もあり、中教審が理想と現実の摺り合わせに腐心している様子が、このまとめからうかがえるようだ。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
1件あります。
    • 1
    • 名無しさん
    • 2007/11/12 14:37:40
    義務教育段階で子どもに選択させる必要はないと思います。
    中途半端な授業に時間を使うぐらいなら正規の授業に時間を使った方がいいし。
    教育の機会均等に反してる気もしますし、意地張って変に残さないで、すっきり撤廃しちゃえばいいのに。
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