教育ニュース
文科省の報道発表から研究会参加ルポまで、知っておきたい色々なジャンルの教育情報&ニュースが読めます。
中学校も授業時間数1割増―中教審素案
kyoikujin
2007/9/3 掲載

 新聞各紙の報道によると、学習指導要領の見直しを進めている中央教育審議会の中学校部会は、31日、中学校の授業時間を国語、数学、英語など主要5科目と保健体育を、全体で1割程度増やすことを盛り込んだ素案をまとめたとのこと。

 30日に中央教育審議会の小学校部会が主要教科の授業時間数を約1割増やす方針を固めたのに続き、中学校でも授業時間数が増加される方向で検討されることとなった。小学校で授業時間数が削減される方針となった総合的な学習と、選択教科の時間については削減の方向で合意した。

 平成15年の学校授業時間に関する国際比較調査(PDF)によると、日本は調査対象15カ国の中では、授業時間数の少ないグループに入る。しかし、学力低下の根拠として取り上げられることの多いOECDの学力到達度調査(PISA)でトップグループに入っているフィンランドやシンガポールなども同様に少なく、授業時間数と学力を単純に結びつけることはできない。

 学校教育の学習成果を向上させるためには、教員の質を向上させること、教育課程を見直すことなど、多面的な施策が効果的に組み合わさることが必要だろう。見直しが進んでいる新指導要領では、ただ授業時間を増やすだけではなく、増えた時間数をどのように活用するかも重要な課題となりそうだ。

 また、時事通信の記事によると、伊吹文科相が31日の閣議後の記者会見で、小学校の新指導要領について年度内に告示、早ければ2011年には完全実施する意向を明らかにしたとのこと。中学校の実施時期については明らかにしていないが、小学校とあわせて見直しが進んでいるだけに、今後の動向が気になるところだ。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
1件あります。
    • 1
    • 名無しさん
    • 2007/9/5 8:39:38
    小、中とも、時間が1割増える分、内容も1割増えるんでしょうか。
    それとも内容はそのまま?
コメントの受付は終了しました。