著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
朝の10分が子どもたちの楽しみになる!
池田市立公立小学校樋口 綾香 ほか
2020/2/10 掲載
 今回は樋口綾香先生、樋口万太郎先生に、新刊『教師力ステップアップ 1日のやる気がグーンとアップ!朝10分間ワーク』について伺いました。

樋口 綾香ひぐち あやか

池田市立公立小学校。関西国語授業研究会会長。
「先生も子どもも楽しい授業」をモットーに日々授業づくりに取り組んでいる。主な著作物に『3年目教師 勝負の国語授業づくり 楽しさと深い学びを生み出す!スキル&テクニック』(編著、明治図書)など。

樋口 万太郎ひぐち まんたろう

京都教育大学附属桃山小学校教諭。全国算数授業研究会幹事、関西算数授業研究会会長、授業力&学級づくり研究会副代表、Math Labo! 代表、学校図書教科書『小学校算数』編集委員。
主な著作物に『そのひと言で授業・子供が変わる!算数7つの決めゼリフ』(東洋館出版社)、『「あそび+学び」で、楽しく深く学べる算数アクティビティ 200』(フォーラムA企画)、『算数科授業サポートBOOKS クラス全員をアクティブな思考にする算数授業のつくり方 ―14のステップで教材開発&授業展開のしかけづくり―』(明治図書)、『THE 教師力シリーズ THE 算数・数学科授業開きネタ集』(編、明治図書)他多数。

授業力&学級づくり研究会じゅぎょうりょく&がっきゅうづくりけんきゅうかい

「子ども,保護者,教師。みんな幸せ!」を合言葉に発足。
教科・領域,主義主張にとらわれず,授業力向上とみんなが幸せになれる学級づくりについて研究を進めている。
大阪を中心に,月1回程度の定例会,年4回程度の公開学習会を開催。

―書名にもある「朝10分」ですが、毎朝短時間の学習をすると、どんな効果があるのでしょうか。本書でもその調査をご紹介くださっていますが、簡単に教えていただけますか。

 朝10分の学習によって、「基礎的な知識・技能の定着」「生活リズムの改善」「学習習慣の定着」などといった効果があることが調査から明らかになっています。
 そして、望ましい人間関係の醸成など、集団づくりに一部効果があったことも明らかになっています。これほどの効果がある毎朝短時間学習をやらない手はありません!!

―朝学習は、各先生方、様々な教材を使っていると思います。本書は、これまでに出ているワークとどこが違うのか、本書ならでは!のおすすめポイントをお願いします。

 本書を作成するときに思い描いた子どもの姿が、子ども達が楽しそうに1枚のワークシートに取り組む姿です。
 「フフッ」と思わず微笑んでしまうような課題の楽しさ、「う〜ん」と頭を抱え考える楽しさ、できたときに「やった!」と喜べる楽しさ。
 そのような楽しそうな姿を生み出せることが本書ならではのポイントです。

―本書では、国算理社の主要教科だけでなく、実技教科や学活のワークも収録されていますね。たくさんある中から、どんな視点で今日取り組むワークを選ぶとよいでしょうか。ぜひアドバイスをお願いします。

 目の前の子どもたちの様子や昨日学習したことといった視点でワークを選んでください。
また、子どもたちにワークを選んでもらうということもよいでしょう。

―「朝10分」は、問題を解く時間だけではなく、「プリントを配布・取り組み・答え合わせ」の一連の時間を10分ですませる、というコンセプトでできているのが魅力ですね。子ども同士の答え合わせで大丈夫でしょうか?

 「教師の仕事を増やしたくない!」という思いがあります。ただ、子ども同士の答え合わせが不安という方もいると思います。10分ですので、問題数はさほど多くはありません。しっかりと答え合わせができることでしょう。最初はうまくいかなくても、何度も取り組むことで必ずできるようになります。

―最後に、全国の先生方へ向け、メッセージをお願いします。

 ドリルというと、やらされている感、楽しくないといった気持ちが子どもたちにはあります。
 我々、授業力&学級づくり研究会は、そのような思いが少しでもなくなり、楽しそうな姿を生み出すドリルづくりを目指してきました。
 本書のワークシートが、子どもたちにとって学校生活における小さな楽しみの一つになることを心より願っています。

(構成:木村)

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