- はじめに
- 1章 国語指導 基礎基本のマストスキル10
- 1 用語
- 2 板書
- 3 発問
- 4 話すこと・聞くこと
- 5 書くこと
- 6 読むこと
- 7 ノート指導
- 8 音読指導
- 9 漢字指導
- 10 読書指導
- 2章 国語指導 ステップアップの授業テクニック40
- 指導技術編
- 〈用語〉
- 1 深い対話を生み出す「用語」―文学の授業1―
- 2 深い対話を生み出す「用語」―文学の授業2―
- 3 深い対話を生み出す「用語」―説明文の授業1―
- 4 深い対話を生み出す「用語」―説明文の授業2―
- 〈板書〉
- 5 めあてを深める板書で学習課題が明確に!
- 6 子どもの思考の足跡が残る板書
- 7 参加型板書で子どもが主体的に!
- 8 構造的板書に挑戦!
- 〈発問〉
- 9 子どもの気づきを引き出す発問づくり
- 10 登場人物に同化させる発問の練り方
- 11 授業が子ども主体になる「必要感」をもたせる発問
- 12 子どもの想像力を広げ,作品の構造に迫ることのできる「かくす」技法
- 領域別編
- 〈話すこと・聞くこと〉
- 13 自然と意見を出し合い,聞き合える場の仕掛け(ペア)
- 14 意見が「出る」から「深める」へ
- 15 話し合いが活発になるホワイトボードの活用
- 16 話し合いが活発になるタブレットPCの活用
- 〈書くこと〉
- 17 とにかく書く!
- 18 型にはめる!
- 19 何のために書くのかを意識して
- 20 読み合いで深い学びに
- 〈読むこと〉
- 21 文学作品の教材研究―教材の価値発見―
- 22 文学作品の教材研究―授業記録―
- 23 説明文教材で意識すべき3つの視点
- 24 説明文は「書く」ことにつなげる丁寧な指導を
- 活動編
- 〈ノート指導〉
- 25 きれいにスッキリノートが書ける3つのコツ
- 26 ノートに自分の考えを書けるようになる魔法の言葉
- 27 ワークシートとノートの共存で学習の蓄積を効果的に
- 28 考えがグーンと深まるオリジナルノート作成法
- 〈音読指導〉
- 29 音読のよさを子どもが実感できるおすすめ読み方パターン
- 30 家でも楽しくできる音読の宿題アレンジ
- 31 音読で高める読解力と表現力
- 32 楽しい音読から考える音読へレベルアップ
- 〈漢字指導〉
- 33 漢字辞典活用でパターン化にひと工夫!
- 34 漢字学習で笑顔広がる!?
- 35 テストで結果を出して自信をつける!
- 36 評価で持続力アップ!
- 〈読書指導〉
- 37 ブックトークで話す力アップ!
- 38 ブックコンテストで読書の幅を広げてみる!
- 39 書くために読む子を育てる方法
- 40 読書が学級をつなぐ!
- 3章 国語指導 知ってお得のマル秘グッズ10
- 1 付箋
- 2 カラーマグネット
- 3 A4ファイル
- 4 ホワイトボード
- 5 書画カメラ
- 6 短冊
- 7 移動式書棚とブックスタンド
- 8 読書管理アプリ
- 9 新聞
- 10 シンキングシート
- 執筆者一覧
はじめに
私が国語の授業づくりにのめりこみ始めたのは,6年生の担任をしていたころです。深く考えさせられる教材に次々と出合い,どのように子どもたちに指導してよいか悩んでいました。そんなとき,ある学校の研究授業を見に行きました。
授業の中で,教師から発せられる一つ一つの言葉に子どもたちが反応し,いかにも楽しそうに思考し,それらを表現する。いくつもの考えや根拠を紡ぎ合いながら,全体の読みが深まっていく。それらが板書に美しく残り,子どもたちの理解を深めている。そのような授業を目の当たりにして,私は感奮しました。
それからの私は子どもたちにとっても,自分にとっても楽しい授業をしようと心に決め,毎日の教材研究と授業づくりに努めました。ただし,うまくいかないことはたくさんありました。系統性を意識できず,教材で教えるべきことが曖昧になることや,子どもの意見のまとめ方がわからずに,中途半端な板書になることもありました。しかし,悩みながらも授業づくりの楽しさや国語のおもしろさ,子どもとのやりとりがうまくいったときの喜びなど,プラスで返ってくることの方が大きいことに気づきました。すると,より一層国語の教材研究や授業づくりは私にとって楽しいものとなり,国語の知識は増え,指導技術の幅が広がり,子どもたちが楽しいと言ってくれる授業が増えていきました。
本書には,国語力をしっかりつけられる授業をしたいという教師の願いと,おもしろい,楽しい授業を受けて国語力をのばしたいという子どもの思いができるだけ一致するような授業づくりの視点や指導法が書かれています。本書を読んだ全国の先生方が,楽しんで国語の授業を実践されることを願います。
授業力&学級づくり研究会 /樋口 綾香
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