LD,ADHD&ASD 2022年10月号
GIGAスクール 多様性に応じた個別最適な学び

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LD,ADHD&ASD 2022年10月号GIGAスクール 多様性に応じた個別最適な学び

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ジャンル:
特別支援教育
刊行:
2022年9月21日
対象:
小・中
仕様:
B5判 70頁
状態:
絶版
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目次

もくじの詳細表示

特集 GIGAスクール 多様性に応じた個別最適な学び
特集について
両川 晃子
〈提言〉GIGAスクール構想を踏まえた,障害のある児童生徒へのICTを活用した個別最適な学びと協働的な学びの実現に向けて
山田 泰造
〈提言〉GIGAスクールで広がる全ての児童生徒の可能性
東原 義訓
〈提言〉発達障害の特性に応じた個別最適な学び
両川 晃子
〈実践〉多様性に応じた個別最適な学びを実現する端末の活用
指導・支援 小学校/個別指導(言語障害通級指導教室)
聞いて声に出して…が楽しくなった個別指導―簡単に作れて遊び感覚で使えたタブレット−
柴田 勝幸
指導・支援 小学校/集団指導(言語障害通級指導教室)
勇気を持って「吃音クイズ」はすごい! 友達をつなぐ1人1台端末
東城 俊秋
指導・支援 小学校/個別指導(特別支援学級)
ひとりで読んだり書けたりすると授業が楽しくなる どんな端末でも音声入力と読み上げがオンにできる
仲井 真梨
指導・支援 小学校/個別・集団指導(通常の学級)
鉛筆なしで楽しい文字の学習 電子黒板の活用とタイピング練習
田中 愛
指導・支援 小学校/個別・集団指導(特別支援学級)
離れていてもみんなと楽しく意見交換 顔や会話が見える1人1台端末の活用
山ア 幸子
指導・支援 中学校/個別・集団指導(特別支援学級)
自己肯定感を高めた参観日 「先生,プログラミングっておもしろいね」 インターネットに繋がるだけでひとりでできるプログラミング
武田 明都
指導・支援 中学校/集団指導(特別支援学級)
教室で端末を使って事前学習,撮影した写真でスライド発表…みんなで計画した校外学習・三年生を送る会
中原 宣彦
教師のICT活用研修
「大人の一歩を子供たちの百歩に」
村瀬 キノコ(マッシュ&ルーム)
官学民連携事業 長野県ICTインクルーシブ教育フェスティバル
下山 真衣
体制づくり
GIGAスクールに伴うICTを活用したインクルーシブ教育の理念と体制づくり
鶴田 恵市
地域の取り組み
教育版ゲームアプリが生み出す安心して人間関係を作れる学びの場 子どもと一緒に先生が楽しむ体験が情報活用のきっかけ
福島 学
当事者
情報活用能力に支えられた私の10年間の学び ICTとは縁のなかった先生の導き
小林 明史
保護者
在宅でも仲間と安心して遊んで学べる居場所づくり―不登校・場面緘黙・自閉症スペクトラム娘の「マインクラフト」で広がる世界−
岩本 弥生
〈解説〉おさえておきたい著作権法と授業目的公衆送信補償金制度
笹森 洋樹
ESSAY
GIGAスクールで特別支援の学びを拓く
村松 浩幸
写真でみる運動発達支援 (第3回)
鉄棒 前回り
清水 健司
〜両手つき前回り〜
発達障害の子どもに役立つ!ちょこっと支援の教材・教具 (第35回)
変わり定規でちょこっと支援
杉浦 徹
【特別寄稿】ICD−11における神経発達症
宮本 信也
算数の学習に困難のある子どもへの支援 (第3回)
算数の文章題はなぜ難しいのか?
伊藤 一美
〜誤答の見方・捉え方〜
学校におけるメンタルヘルス (第3回)
統合失調症のある子への気づきと対応
岡田 俊
心理検査を活用したアセスメントバッテリーの組み方 (第7回)
ギフテッドと2E
鳥居 深雪
実行機能の理解と支援 (第3回)
適応的なメタ認知を育む支援
今井 正司
ハジメテ先生のためのICT活用の授業づくり入門 (第7回)
GIGAスクールで使いやすくなったWebアプリ
金森 克浩
特別支援教育ほっこり日記 (第3回)
すいかとおばあちゃん
増本 利信
一度は手にしたい本
自閉症は津軽弁を話さない 自閉スペクトラム症のことばの謎を読み解く(松本 敏治/著)/発達障害の心理学−特別支援教育を支えるエビデンス(北 洋輔・平田 正吾/編著)
室橋 春光
特別支援教育ステップアップ講座 (第17回)
支部会支援委員会がすすめる支部会研修の充実
山田 充
S.E.N.S支部会紹介 (第19回)
滋賀支部会
小島 直幸
大分支部会
佐藤 庸子
SENS for S.E.N.S (第30回)
S.E.N.Sになって
学び続ける楽しさ
藤森 幸子
目の前にいる子の将来のために
竹下 雅美
特別支援教育士資格認定協会からのお知らせ
編集後記
両川 晃子

特集 GIGAスクール 多様性に応じた個別最適な学び

 COVID-19により,急遽前倒しでGIGAスクール構想が突然現実となりました。義務教育のほぼ全ての子どもたちに1人1台端末が行き渡ったのです。

 本特集を担当した筆者は,長野県ICTインクルーシブ教育推進協議会の有識者として,県教育委員会と特別支援に関わる先生方と理念づくりをし,それに基づく実践を応援してきました。

 ここで紹介している実践に大袈裟なものは何一つありません。実践者は,特別支援教育に真摯に取り組み,子どもをとても大事にしてきた「ICTが得意ではない先生」がほとんどです。先生も子どもも初めての取り組みなので,気軽に試してみた実践ばかりです。先生だって子どもと一緒に失敗していいのです。今の端末はそうそう壊れないし,何しろ失敗してもやり直せるのが,ICT(Information and Communication Technology)のT:テクノロジーであり,「トライ&エラー」=「試行錯誤」しながら創り上げていくものなのです。子どもと試行錯誤しながら,質素でささやかなICTの試みを楽しむところから始めれば,子どもはその楽しさを糧にどんどん試して失敗して,また試して…を繰り返し,大きな学びを得ることでしょう。何度も試して楽しめるものは,結果的に,自分に合ったものになります。読み上げを試して内容がわかれば学びは楽しいものに変わります。おしゃべりが文字になれば,どんどん話して文字で表現すればいいでしょう。紙と鉛筆にもう一つ端末というアイテムが増えたのです。アイテムが増えたおかげで,個別の課題(困難さ)と学習の課題によって学び方を自分で選ぶことができるようになったのです。それがその子にとって個別最適な学びとなるでしょう。

 ぜひ,失敗を楽しみながら,子どもと一緒に実践を始めてください。


   信州大学医学部附属病院 /両川 晃子

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