- 特集 連携・協働による指導・支援から見る「通級による指導」担当者の専門性
- 特集について
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- 〈提言〉特別支援教育を担う教員の専門性の在り方
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- 〈提言〉通級担当者の専門性とS.E.N.S養成プログラム
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- 〈提言〉通級担当者の「連携・協働」の専門性―家庭と教育と福祉の連携「トライアングル」プロジェクト―
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- 〈提言〉アセスメントができる通級指導教室
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- 〈実践〉通級担当者の専門性が光る!事例
- 通常の学級との連携・協働による指導・支援(幼稚園)
- その子らしさと育ちを支えるために―学級担任とともに子ども理解を深め支援やかかわりについて考える―
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- 通常の学級との連携・協働による指導・支援(小学校)
- 通常の学級と連携・協働していくために大切なこと
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- 通常の学級との連携・協働による指導・支援(中学校)
- 持続可能なLD等通級指導教室を目指して―中学校ならではの難しさに挑戦した令和2年度の実践より―
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- 通常の学級との連携・協働による指導・支援(高等学校)
- 通級という「居場所」があることで,通常の学級で“自分らしさ”を発揮する
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- 保護者との連携・協働
- 保護者・担任・関係機関との連携―「チャレンジ日記」で認め合う関係づくり―
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- 福祉・医療機関との連携・協働
- 横浜市情緒障害通級指導教室と地域療育センターとの連携の現状と課題―新たな連携システムの構築を考える―
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- 進路・進学先との連携・協働
- 高校から進路先への「引継ぎ」について振り返る
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- ESSAY
- マーブル模様の社会に
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- 〜発達障害児を育てているからこそ,できること〜
- 街の中のユニバーサルデザイン (第6回)
- 文化財・歴史的建造物のユニバーサルデザイン
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- 発達障害の子どもに役立つ!ちょこっと支援の教材・教具 (第30回)
- タイマーでちょこっと支援
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- 発達障害のある子の指導に役立つ実行機能講座 (第2回)
- 実行機能の発達
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- ハジメテ先生のためのICT活用の授業づくり入門 (第2回)
- PowerPointの教材を使おう
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- 心理検査を活用したアセスメントバッテリーの組み方 (第2回)
- 知的水準と適応水準・ASDに関連する心理検査
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- 英語教育のユニバーサルデザイン (第10回)
- 英語の「音節感覚」を育てよう!
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- ワーキングメモリーを支える学習支援 (第6回)
- 構音と文字の読み書きに困難のある子の事例
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- 特別なニーズをもつ子どもの心へのアプローチ (第2回)
- 個と環境への眼差しと支援
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- 一度は手にしたい本
- みんなが輝くために(1)・(2)(梅田真理原作・著/河西哲郎マンガ)/子どもの心理検査・知能検査 保護者と先生のための100%活用ブック(熊上崇・星井純子・熊上藤子著)
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- 特別支援教育ステップアップ講座 (第13回)
- 子どもの様子から特性を見取るアセスメント
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- S.E.N.S支部会紹介 (第14回)
- 愛知支部会
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- 高知支部会
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- SENS for S.E.N.S (第25回)
- S.E.N.Sになって
- アセスメントのできる通級担当に
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- 最大限の力を引き出すために
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- 特別支援教育士資格認定協会からのお知らせ
- 編集後記
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特集 連携・協働による指導・支援から見る「通級による指導」担当者の専門性
「共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進(報告)」(平成24年7月)には,「特別支援学級や通級による指導の担当教員は,特別支援教育の重要な担い手であり,その専門性が校内の他の教員に与える影響も極めて大きい。このため,専門的な研修の受講等により,担当教員としての専門性を早急に担保するとともに,その後も研修を通じた専門性の向上を図ることが必要である。」と示されています。平成30年度から高等学校においても通級による指導が開始されました。文部科学省が毎年実施している「通級による指導実施状況調査」によれば,令和元年度に通級による指導を受けている児童生徒数は134,185名であり,前年度の123,095名から11,090名増加しています。義務教育段階の児童生徒数は年々減少する一方で,発達障害等があり,通級による指導を受ける児童生徒数は5年間で約1.5倍となっています。
こうした現状を踏まえ,「文部科学省 障害者活躍推進プラン」(平成31年1月)の6つの政策プランの一つに「発達障害等のある子供達の学びを支える〜共生に向けた「学び」の質の向上プラン〜」が示されました。その具体的な方策として『初めて通級による指導を担当する教師のためのガイド』(令和2年3月)が作成されました。また,教師の特別支援教育に関する専門性を高めるための仕組みとして,通級による指導担当教師のための「履修証明」の検討が挙げられています。
通級による指導における特別の教育課程は,通常の教育課程に「替える」「加える」ものです。指導を受けている児童生徒は学校生活のほとんどを通常の学級で過ごしています。通級による指導が在籍する学級における指導につながり,学校生活や地域生活における適応状態が改善していくことが望まれます。通級の担当者には,児童生徒への指導とともに,保護者や学校関係者,関係機関との連携・協働も専門性として期待されます。
そこで本特集は,通級による指導の担当者の専門性を連携・協働による指導・支援の視点から考えてみたいと思います。
国立特別支援教育総合研究所/笹森 洋樹
ついつい、支援しなければいけない子
という上から目線で、支援の必要性ばかりが目につきながら接してしまいがちな自分です。
子どもの得意なところ、がんばっているところ、価値づけられるころなど、多面的に見て、その子の自己肯定感と自己理解が進むように取り組んでいきたいです。