- 特集 小学校・中学校国語「主体的に学習に取り組む態度」の指導と評価
- 特集について
- 特集扉
- 提言 「主体的に学習に取り組む態度」の評価の実践ポイント
- 「主体的に学習に取り組む態度」を評価するための指導の手立ての工夫―「自ら学ぶ,友達と学ぶ楽しさ」をしかける
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- 「主体的に学習に取り組む態度」を評価するための評価規準の設定の工夫―授業改善と一体化して進める評価規準設定
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- 「主体的に学習に取り組む態度」を評価するための評価方法の工夫―学びの成果を蓄積し活用する
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- 事例 事例でみる「主体的に学習に取り組む態度」の指導と評価
- 小学校低学年[読むこと(文学)/話すこと・聞くこと]お気に入りの本のせんでんたいちょうになって,大すきをつたえよう
- 【教材】むかしばなしをよもう(学校図書1年上)/おかゆのなべ(光村図書1年下)
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- 小学校低学年[読むこと(文学)]なみだが出そうになるお話を,1年生に読み聞かせてあげよう
- 【教材】スーホの白い馬(光村図書2年下)他物語作品
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- 小学校中学年[書くこと]事実をわかりやすくほうこくしよう
- 【教材】新聞を作ろう(光村図書4年上他)
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- 小学校中学年[書くこと/読むこと(説明文)]中心となる語や文を見つけて要約し,調べたことを書こう
- 【教材】世界にほこる和紙/伝統工芸のよさを伝えよう(光村図書4年下)
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- 小学校中学年[読むこと(文学)]登場人物の気持ちの変化を読み,「お話のジーンしょうかいカード」にまとめて考えを伝えよう
- 【教材】ごんぎつね(各社4年下)他
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- 小学校高学年[書くこと]高江洲SDGsプロジェクト
- 【教材】私たちにできること(光村図書6年)
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- 小学校高学年[読むこと(説明文)]筆者の主張や意図をとらえ,自分の考えを発表しよう
- 【教材】主張と事例/笑うから楽しい/時計の時間と心の時間(光村図書6年)
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- 小学校高学年[読むこと(文学)]平和の大切さが伝わってくる物語を選び,平和集会で読み聞かせをしよう
- 【教材】ヒロシマのうた(東京書籍6年)
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- 中学校1年[書くこと]方言と共通語に対する私の意見
- 【教材】方言と共通語(光村図書1年他)
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- 中学校1年[読むこと(文学)]工夫して群読の計画を立て,発表することを通じて「読み」を深めよう
- 【教材】朝のリレー(光村図書1年)
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- 中学校2年[書くこと]伝え方・伝わり方
- 【教材】開発教材
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- 中学校3年[書くこと/読むこと(文学)]読解問題をつくる
- 【教材】故郷(光村図書3年)
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- ペア・グループ学習 絶対成功の授業エッセンス (第4回)
- 話型活用のポイント
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- 考えの形成を重視した授業づくり (第4回)
- 語彙を豊かにする
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- GIGAスクール対応!1人1台端末の国語授業づくり (第4回)
- 小学校/学校探検隊になって,見つけたものを説明しよう
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- 中学校/一人一台端末で説明文の学習はどう変わる?
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- 即役立つ!便利グッズ&ツール (第4回)
- 「読むこと」の指導事項と学習活動の目的を意識した説明文の授業づくり
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- 校内研修ガイドブック (第4回)
- 付けたい力を明確にし,子どもの必然から発想する授業の構築
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- 今月の国語授業FAQ (第4回)
- 10・11月/小学校
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- 10・11月/中学校
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- 編集後記
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- 今月取り上げた教材
- 10/11月号
特集 小学校・中学校国語「主体的に学習に取り組む態度」の指導と評価
新3観点の指導と評価が,中学校では本年度から,小学校では2年目の実施となります。学習評価ではとりわけ「主体的に学習に取り組む態度」の指導と評価の具体の在り方が課題としてクローズアップされています。
「小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校等における児童生徒の学習評価及び指導要録の改善等について(通知)」では,「『主体的に学習に取り組む態度』については,各教科等の観点の趣旨に照らし,知識及び技能を獲得したり,思考力,判断力,表現力等を身に付けたりすることに向けた粘り強い取組の中で,自らの学習を調整しようとしているかどうかを含めて評価することとした」とされています。さらに「主体的に学習に取り組む態度」の評価の方法としては,「ノートやレポート等における記述,授業中の発言,教師による行動観察や,児童生徒による自己評価や相互評価等の状況を教師が評価を行う際に考慮する材料の一つとして用いることなどが考えられる。」とした上で,「例えば,ノートにおける特定の記述などを取り出して,他の観点から切り離して『主体的に学習に取り組む態度』として評価することは適切ではないことに留意する必要がある。」といった指摘もなされています(中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会「児童生徒の学習評価の在り方について(報告)」平成31年1月21日)。
「他の観点から切り離し」た評価とならないようにする上では,例えばノート記述の内容を評価する上でも「何でもいいから自由に感想を書きましょう」ではなく,他の2観点の指導目標に応じた記述内容となるような手立てが必要になります。
「自らの学習を調整しようとする」姿を目指す上では,単に逐次的に学習内容について発問・指示を繰り返すのではなく,児童生徒の発達の段階を踏まえ,学習の価値を実感させつつ,単元の学習計画を見通して自らの学習のめあてをはっきりさせたり,学習過程において学習対象や方法を選んだり学ぶ順序や時間を判断できるようにしたりすること等が有効なものとなります。また目標に準拠した評価である以上,「主体的に学習に取り組む態度」を評価するためには,児童生徒が主体的に学習に取り組みたくなるような指導の工夫が前提となります。そのためには教師の指導目標を児童生徒にそのまま下ろすのではなく,学ぶ必要性や取り組んでみたくなるような魅力を感じられる学習のめあてとして,児童生徒と共有できるような手立ても重要なものとなります。
そこで本特集では,主体的に学習に取り組みたくなるような指導の手立てを工夫しつつ,児童生徒の「主体的に学習に取り組む態度」を評価する事例を集約しました。全国の読者の皆様の実践の参考となれば幸いです。
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- 明治図書
- 主体的に取り組む態度の評価は、これまでの関心意欲態度とはまた違うということを聞いてはいましたが、では具体的にどこで何を見とるのかというところに困っていました。しかし、まず、子供が学ぶ実感を得られる授業づくりが大切なのだということを読んで学びました。2021/11/730代・小学校教員