- 特集 移行期・新国語科の重点指導―説明的な文章の解釈力をつける指導の開発
- 特集について
- 提言・説明的な文章の解釈力をつける指導とは
- 「解釈力」をPISA型読解力として育成する
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- ミクロ的な解釈にマクロ的な解釈を加える
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- 事例の選択・配列を解釈する
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- 文章にしっかり目と心を届けて読む
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- 多様な形態の情報で解釈力をつける
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- 小学校の実践授業の展開
- 低学年/「問い」と「答え」の関係を読む
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- 低学年/「キャスター読み」で解釈を深める
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- 低学年/「報告書づくり」を取り入れた説明文の指導
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- 中学年/比較から段落相互の関係をとらえる授業
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- 中学年/指示語に着目した読み―情報の読み取りから要約へ―
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- 中学年/筆者の論理に迫る学習者を育てる
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- 高学年/立場による情報のとらえ方の違いに気づかせる
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- 高学年/説明文を自力で読み、仲間と考えを深めていく授業をめざして
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- 高学年/小見出しや資料から推論する
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- 中学校の実践授業の展開
- 一学年/内容をたどる読みから自分の考えをもたせる読みへ
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- 一学年/「点」を「線」にする授業を
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- 二学年/キーワードと文章構成を意識させる
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- 二学年/全体と部分の関係を検討し読みを深める
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- 三学年/知識を広げ、自分の考えを深める説明的な文章の学習
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- 三学年/是々非々の構えで主張と根拠の点検を
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- 言語力を育てる板書のヒント (第3回)
- 考えを深める板書のヒント
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- 知識・技能の「習得」「活用」の関連指導 (第3回)
- 読解表現力強化プログラムの開発
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- 〜実践展開の効果的手順〜
- 論理的思考を鍛え、表現力・記述力を高める言語活動の改善 (第3回)
- PISA型読解力の育成に直結する論理的思考力
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- 全員参加の学習コミュニケーションの設定と指導 (第3回)
- 「倍音」を「話す・聞く」集団づくりに生かす
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- 伝統的言語文化の学習を通して人間・社会・自然などについての考えを深める (第3回)
- 伝統的な言語文化の指導の具現化を図る
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- 表現スキルと理解スキルの関連で言語力向上 (第3回)
- 「活用型基本スキル」獲得の指導法開発
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- 学習思考力を引き出し高める指導力の強化 (第3回)
- 各教科等を貫く思考力の育成
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- 編集後記
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- 今月取り上げた教材
移行期・新国語科の重点指導 説明的な文章の解釈力をつける指導の開発
学習指導要領の改訂により新設された「説明的な文章の解釈に関する指導事項」には、次のように示されている。
小学校低学年―「時間的な順序や事柄の順序などを考えながら内容の大体を読むこと」、中学年―「目的に応じて、中心となる語や文をとらえて段落相互の関係や事実と意見との関係を考え、文章を読むこと」、高学年―「目的に応じて、文章の内容を的確に押さえて要旨をとらえたり、事実と感想、意見などとの関係を押さえ、自分の考えを明確にしながら読んだりすること」
中学校第1学年―「説明的な文章の解釈」に関しては、「文章の中心的な部分と付加的な部分、事実と意見などとを読み分け、目的や必要に応じて要約したり要旨をとらえたりすること」、第2学年―「文章全体と部分との関係、例示の効果について考えること」、第3学年―「文章の論理の展開の仕方をとらえること」などが要請されている。
なお「文章の解釈」とは、文章に書かれた内容を理解し意味付けることである、とされた。具体的には、今までの読書経験や体験などを踏まえ、内容や表現を、想像、分析、比較、対照、推論などによって相互に関連付けて読んでいく。また、文章の内容や構造を理解したり、その文章の特徴を把握したり、書き手の意図を推論したりしながら、読み手は自分の目的や意図に応じて考えをまとめたり深めたりしていくことを指している。
大事なことは、読んだことについて理解するだけで終わる読解ではなく、「自分の考えの形成(及び交流)に関する指導事項」や言語活動との関連を重視し、新しい指導の開発が行われることであり、今、その実現が求められている。
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- 明治図書