- 特集 移行期・新国語科の重点指導―論理的に思考し表現する記述力の育成
- 特集について
- 提言・論理的に思考し表現する記述力とは
- 論理的に記述する力を育てる
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- 説明的文章の学びで「論理的に思考し表現する記述力」を育てる
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- 「要約して説明する力」を高める
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- 記述力に培う「関係づける力」の習得と活用
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- キーワードは“具体化”
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- 小学校の実践授業の展開
- 低学年/説明文をモデルとした記述力の育成
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- 低学年/筆者の「記述力」を自分の表現に生かす
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- 低学年/「活用型の学力」を目指して
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- 中学年/自己認識を深める分析的読みの学習
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- 中学年/リライトで要約力をつける
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- 中学年/豆太研究レポート―第三学年「モチモチの木」―
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- 高学年/書くために読む
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- 高学年/分かりやすく伝えることを重点に
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- 高学年/話す内容を書いて整理する
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- 中学校の実践授業の展開
- 一学年/小学校からの「引継ぎ」を意識して
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- 一学年/根拠を明確に書ける作文授業の実践
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- 二学年/記述力につなげるためのワークシートの工夫―「走れメロス」(光村図書)―
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- 二学年/送り手の意図を読み解き、自らの情報を発信する
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- 三学年/ディベートで育てる論理的記述力
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- 三学年/小説『故郷』のガイドブックを作ろう―『故郷』(光村図書三年)―
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- 言語力を育てる板書のヒント (第2回)
- 説明的な文章の指導と板書の工夫
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- 知識・技能の「習得」「活用」の関連指導 (第2回)
- 「読解表現力強化プログラム」
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- 論理的思考を鍛え、表現力・記述力を高める言語活動の改善 (第2回)
- 論理の三大要素は主張・論拠・データ
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- 全員参加の学習コミュニケーションの設定と指導 (第2回)
- 「話し合い劇」を通して話をつなげる
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- 伝統的言語文化の学習を通して人間・社会・自然などについての考えを深める (第2回)
- 伝統的言語文化の学習の課題と可能性(その二)
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- 表現スキルと理解スキルの関連で言語力向上 (第2回)
- 活用型基礎スキル習得の指導法開発
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- 学習思考力を引き出し高める指導力の強化 (第2回)
- 課題解決の過程に応じた思考力の育成
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- 編集後記
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- 今月取り上げた教材
移行期・新国語科の重点指導 論理的に思考し表現する記述力の育成
今回の特集は、「話すこと・聞くこと」「書くこと」「読むこと」の三領域にわたる「記述力」の育成を図るためのものである。
「記述力」は小学校5・6年の「書くこと」の目標として「目的や意図に応じ」論理的に考えて、「文章全体の構成」を工夫して記述する能力を身に付けさせるとともに「適切に書こうとする態度を育てる」学習が示されている。
「読むこと」における記述力の学習であれば、新聞、論説、解説、情報などを読み、目的に応じて考えたことを論理的に表現する記述力の育成を図るよう求められている。
「話すこと・聞くこと」の学習であれば、目的や意図に応じ、考えたことや伝えたいことを記述したり、講話を聞いて、自分の考えたことを記述したりするなどの学習を行う。
このように、どの領域の学習においても「論理的に思考し表現する記述力の育成」が要請されている。
中学校段階になると「書くこと」の学習においては「根拠を明確に」「論理の展開を工夫する」「資料を適切に引用する」など、学年の発達段階に応じて学習能力の強化が図られるように要請されている。また、「読むこと」では、内容や表現の想像、分析、比較、対照、推論などを踏まえ、人間、社会、自然などについて考え、自分の意見をもつことなどが目指され学習されることとなる。
以上のように、記述力を高めることは、どの領域の学習においても可能であるが、忘れてならないことは、@基礎的・基本的な知識・技能の習得、A知識・技能を活用して課題を解決するために必要な「思考力・判断力・表現力等」、B学習意欲の三点を重視して学習活動の展開を図ることである。また、「指導事項」「言語活動例」を活用して「言語運用能力」を付けるようにし、日常の生活や社会生活に役立つ能力を育成することが期待されている。
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- 明治図書