- 特集 アイデアを磨く。ICTで変える。「書くこと」アップデート
- 【提言】「書くこと」の指導を変える
- 「書くこと」指導のアイデアを磨く4つのポイント
- 指導項目を絞って繰り返し練習する
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- ICTで「書くこと」指導を変える6つのポイント
- 学習過程に位置付けたICT活用
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- 文種別にアップデート!「書くこと」の指導を磨くスモールスキル
- 小学校低学年
- [観察・記録文]書く内容が明確になる『見たことメモ』
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- [観察・記録文]課題条件が明確になる『ふりかえりチェックカード』
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- [日記]題材集めと構成を意識して書くようになる『ウソ日記の手引』
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- [説明文]発想や論理的思考を育む『作品メモ』
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- 小学校中学年
- [創作文(物語)]物語の柱(構成)意識をもたせる『ストーリーマップづくり』
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- [報告文]書き手意識と読み手意識をつなぐための『モデリング』
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- [創作文(詩)]「遊び」を通して詩に親しむ素地を創る『私はだれでしょうゲーム』
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- [手紙]読み手意識を創り出し,相手に応じた内容を選ぶ『分類・整理』
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- 小学校高学年
- [意見文]読み手意識を明確にする『クリティカル・シンキング』
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- [意見文]説得力を向上させる『引用・参考文献の活用』
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- [俳句]ゲーム感覚で創作を楽しめる『お題を出す』
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- [俳句]語彙を豊かにする『国語辞典・漢字辞典の活用』
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- 中学校
- [意見文]手順が大事!生徒を学びに向ける『導入』
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- [意見文]端末を囲んで井戸端会議!対話する『調べ学習』
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- [意見文]使えるものは使おう!『端末機能の活用』
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- [意見文]端末交流の基本は『スモールステップ』
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- 学習過程別にアップデート!「書くこと」の指導が変わるICT活用スキル
- [題材の設定/情報の収集/内容の検討]著作権に配慮して画面検索できる『絞り込み機能』
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- [題材の設定/情報の収集/内容の検討]必要な情報を一カ所に集約できる『ポータルサイト作成機能』
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- [題材の設定/情報の収集/内容の検討]クラス全体の傾向を可視化できる『アンケート分析機能』
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- [題材の設定/情報の収集/内容の検討]複数名で書く事柄を収集・整理できる『共同編集機能』
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- [構成の検討]事柄の順序を考えることができる『割り付け機能&比較機能』
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- [構成の検討]試行錯誤しながら,書く事柄を整理できる『ファイル取り込み機能&割り付け機能』
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- [考えの形成,記述]他者の考えを概観できる『Mentimeter』
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- [考えの形成,記述]他者のなぜ?を共有できる『Googleフォーム』
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- [推敲・共有]文章の段落を簡単に入れ替えできる『Keynote』
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- [推敲・共有]ほぼ無限の白紙を共同編集できる『Numbers』
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- ミニ活動から単元まで「書くこと」の新活動アイデア
- 小学校低学年
- [ミニ活動]何が出るかな?間の七音をつくって詠もう!
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- [ミニ活動]ステップチャート・ワーク
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- [単元]かんさつ名人になってつたえよう
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- 小学校中学年
- [ミニ活動]アイデアの交流
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- [ミニ活動]チームでリレー作文
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- [単元]わたしたちの学校生活を知らせよう―発行!○○新聞―
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- 小学校高学年
- [ミニ活動]自己紹介カード作り
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- [ミニ活動]ミニ物語を作ろう
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- [単元]表現の工夫をとらえて読み,それをいかして書こう
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- 中学校
- [ミニ活動]この物語の題名は?
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- [ミニ活動]随筆を書こう
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- [単元]ウソかマコトか統計県民show―統計資料を活用してお国自慢をしよう―(【社会科】少子化の社会を成り立たせるための政策をプレゼンしよう)
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- 【特別企画】手書き×タイピング 2つの視点で「書くこと」を問い直す
- 「手書き」のメリット・デメリットから「書くこと」を問い直す
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- 「タイピング」のメリット・デメリットから「書くこと」を問い直す
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- 小特集 授業の腕を上げる! 夏期集会&研究会報告
- 国語教育実践改革会議
- 第15回全国国語教育研究大会
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- 日本国語教育学会
- 第85回国語教育全国大会
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- 日本言語技術教育学会
- 第31回栃木・ハイブリット大会
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- 文芸教育研究協議会
- 第56回文芸研全国研究大会(オンライン開催)
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- 「読み」の授業研究会
- 第35回夏の大会(Zoom) 「対話的で深い学び」を生みだす国語科の教材研究力
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- 国語科の「探究的な学び」を探究する (第8回)
- 歴史物語における事実と解釈を評価する
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- 教材別・今月の1人1台端末授業ガイド/小学校 (第8回)
- 読むこと領域(説明的文章)でのICT活用
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- 1年/○○車のここがすごい!を読んで,「じどう車のごじまんずかん」をつくろう
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- 〜領域:読むこと/教材名:「じどう車くらべ」(光村図書)〜
- 2年/わたしたちのたからものを ともだちに しょうかいしよう
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- 〜領域:話すこと・聞くこと/教材名:「たからものをしょうかいしよう」(東京書籍)〜
- 3年/組み立てを大切にして,物語を書こう
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- 〜領域:書くこと/教材名:「たから島のぼうけん」(光村図書)〜
- 4年/よさを伝える文章を書こう
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- 〜領域:書くこと・教材名:「伝統工芸のよさを伝えよう」(光村図書)〜
- 5年/和の文化について調べて,ALTに紹介しよう
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- 〜領域:読むこと・書くこと/教材名:「和の文化を受けつぐ―和菓子をさぐる」(東京書籍)〜
- 6年/表現の工夫をとらえて読み,それをいかして書こう
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- 〜領域:読むこと/教材名:「『鳥獣戯画』を読む」(光村図書),領域:書くこと/教材名:「日本文化を発信しよう」(光村図書)〜
- 教材別・今月の1人1台端末授業ガイド/中学校 (第8回)
- 我が国の言語文化に関する事項(古典)の授業づくり
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- 1年/作品の音読や解釈を通して,古典の世界に親しもう
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- 〜領域:知識及び技能/教材名:「蓬莱の玉の枝―「竹取物語」から」(光村図書)〜
- 2年/現代語訳や語注を手掛かりに「敦盛の最期」を読み,登場人物のものの見方や考え方を知ろう
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- 〜領域:知識及び技能/教材名:「平家物語」(三省堂)〜
- 3年/叙述から芭蕉の心情を読み取り,お互いに説明し合って,人間や自然について思いを巡らせよう
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- 〜領域:読むこと/教材名:「夏草―「おくのほそ道」から」(光村図書)〜
- [誌上インタビュー]教材の窓×ことばの扉 (第7回)
- 靴紐を結ぶべく身を屈めれば全ての場所がスタートライン(東京書籍・中学2年)
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- 「裂古破今」の国語科教育 本質私論 (第8回)
- 教育用語,現場用語考(上)
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- これならできる!「授業DX」アイデア (第8回)
- 子供が主体的な状態をイメージする
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- 国語教育の実践情報 (第80回)
- 小学校/令和3年度教育課程実践検証協力校事業に係る報告書から見えてくる実施状況と課題
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- 中学校/中学校国語科における1人1台端末の活用
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- わが県の国語ソムリエ (第126回)
- 香川県
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- 第52回「博報賞」受賞 (国語教育に関する領域)
- 広島県 府中町立府中小学校
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- 〜校舎全体で一つの図書館〜コミュニティ・スクールで取り組む「図書館で会いましょうプロジェクト」〜〜
- 博報賞について
- 編集後記
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- 今月号 掲載教材一覧
編集後記
国語科では日々,さまざまな教育書が出版されていますが,その多くは「読むこと」の実践が中心であり,「書くこと」を中心的に取り扱う書籍は少ないのが現状です。小誌でこれまで定期的に組んできた「書くこと」関連の特集号にお寄せいただく反響を見ても,「書くこと」領域に関しては,まず何より具体的な「指導アイデア」を必要とされる先生方の思いがうかがえます。
そうしたニーズの背景には,やはり先生たちを悩ませ続ける,「書くこと」指導の難しさがありそうです。「書きたくない」「書くことがない」「書き方がわからない」…といった,子どもたちのつまずきに寄り添った指導のスキルや活動アイデアを提案していく必要性を感じています。
ただ,そうしたスキルやアイデアは,何もゼロから生みだし,従来の指導と入れ替えなければならないわけではなく,むしろ,ちょっとした工夫・改善の積み重ねこそが,問題解決への近道なのではないかとも感じます。今回,特集題に掲げた「アップデート」という言葉に込めた思いの一つには,アイデアを増やすだけでなく,そうした「書くこと」指導のつまずきを克服し,指導アイデアを子どもが「書きたい」「書ける」と実感できるもの,書く力を確かに育成できるものへと“磨く”という視点も大切にしたいということがあります。
そして,「アップデート」に込めたもう一つの視点が,「ICTで変える」です。国語科の学習の中でも,1人1台端末により学びの可能性を最も広げたのは,「書くこと」領域ではないでしょうか。単に記述方法が手書きからデジタル入力へと広がったというだけでなく,題材の設定,情報の収集,内容や構成の検討,考えの形成,推敲・共有といった,「書くこと」の各学習過程に含まれるさまざまな場面において,ICTの機能は強力に学習を支えてくれます。
以上のことから,今号では,ICTを活用した事例もふんだんに収めつつ,「書くこと」の指導を“磨く”“変える”ために役立つ視点・アイデアを,とにかく具体的にご紹介いただきました。
1人1台端末による学びは,環境整備の段階から次のフェーズへと移ったと言われます。“文具的活用”とも言われるように,ICT活用はもはや前提として,「書くこと」の学びそのものをどう前に進めていくかを考えられる一冊にもなればと思っております。
/大江 文武
今回、使ったことのあるjamboardなどで、付箋機能を使用しタイピングでも書くことの指導ができることを知り、早く実践してみたいという気持ちになりました。