- 特集 「活用」重視で国語科教育を見直す
- 提言・「活用」重視で授業のどこを見直すか
- 「活用型授業」にどうしても必要な課題解決型討論のやり方
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- 適切な言語運用力へと導こう
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- 活用段階を位置付けた学習指導過程を
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- 入れ子構造的に相互に関係し合う学習活動を展開する
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- 評価観からの指導過程・授業技術の再考
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- 「習得」と「活用」をつなぐ授業づくり
- 国語力として実生活に生きる「活用」を
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- 知的で楽しい「活用型」授業で「習得」を図る
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- 活用で「学ぶ意味」を復活させる
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- 「活用」重視で低学年国語科のどこが変わるか
- 「活用」重視は、深い理解を求める
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- 活用とはアウトプット、発表の機会を保障する
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- 漢字を使って学校を紹介する
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- 「活用」重視で中学年国語科のどこが変わるか
- 何を学ばせるか、どんな力を付けさせたいか
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- 「モデル教材」で知識・技能を「習得」させる
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- 説明的文章は、作文指導で完結する
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- 「活用」重視で高学年国語科のどこが変わるか
- 言葉の力の「習得」なくして、「活用」もなし
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- 「活用」重視で国語好きの子を育てよう
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- 読みを重ねて見える子どもの活用力
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- 「活用」重視で中学校国語科のどこが変わるか
- 想像・交流・表現で高まる意欲=活用力
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- 言語技術の焦点化と論理的表現力の育成が大切である
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- モデル教材から論説を書かせる
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- 様々なテキストを関係付けて「徒然草」を読み解く(中二)
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- 基礎技能を重視した発信型の学びへ
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- 「伝え合う力」を育てる教室づくり (第72回)
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- 「読書に親しむ」授業づくり (第72回)
- 興味・関心のある本を読む
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- 書評
- 『国語教育』2008年10月号臨時増刊「移行期・新国語科の授業改革に挑む」(国語教育研究所編)
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- 『言葉の力をつける俳句単元の計画と指導』(藤井圀彦・習志野市立大久保小学校国語科研究部共著)
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- 国語教育人物誌 (第215回)
- 宮城県
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- 秋田県
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- 北海道道南
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- 北海道道北
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- 国語教育時評
- 「生きる力」としての「習得」・「活用」の学習づくり
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- 現場訪問 「学力向上の国語教育」最前線 (第132回)
- 「伝え合う力を高め人間関係力を育成」
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- 分析批評で「批評力」を育てる (第12回)
- 声の文化と批評力
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- 基礎的国語能力を鍛える (第12回)
- 伝統的な言語文化の授業づくり
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- 新学習指導要領国語科をどう理解するか (第12回)
- 読書指導の現実的な充実策
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- 思考力・判断力・表現力等の育成と授業改善 (第12回)
- 思考力・判断力・表現力等を育成する「本時の学習指導案」(9)
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- 〜「C読むこと」を拠点とする授業改善(二)〜
- 続・これからの国語科教育 (第12回)
- 国語科改善の内容
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- 〜改訂学習指導要領6〜
- 編集後記
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編集後記
〇…新国語科がなぜ「習得」と「活用」との両輪を重視するのか確認する必要があると前文科省調査官の小森茂氏が強調しています。新学習指導要領の解説によれば、「習得」と「活用」とが「思考力・判断力・表現力等を問う読解力や記述式問題、知識・技能を活用する問題等に役立つようにすること」でもあるわけです。国語科の「習得」「活用」はまさに言語活動例の具体化でもあるわけです。
〇…「活用」の背景には、PISAショックがあると指摘されたのは有元秀文氏(国立教育政策研究所)です。なぜPISA型の活用力が必要かとして、有元氏は「PISA型読解力でなくては育たない最大の国語力は対話力である」と提唱されています。対話力は現代社会の生きる力そのものだ、とも強調されていました。
〇…「習得」と「探究」をリンクするものが実生活等での「活用」であるとする大熊徹氏(東京学芸大)は、学習指導過程の発想の転換を提唱されています。学習指導過程を従来からの一般的な「導入」→「展開」→「まとめ」とし、国語学習で身に付けた知識・技能を教室でまとめて終わるのではなく、「まとめ」の後に「活用」段階を位置付けようという呼びかけです。
〇…さらに「活用」段階とは、国語学習で身に付けた知識・技能を学年・学校内や家族や地域社会などの子どもを取り巻く実生活に開くことであり、活用することだ、と提言されています。
〇…ですから従来のように、にぎにぎしく活動していても指導事項が「習得」されないと、「活動があって指導無し」となってしまうことになりかねません。
〇…「活用」重視は、新視点に立っての授業改革への挑戦を促しているといえます。
(江部 満)
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