- 特集 いま「読み取る力」向上に集中しよう
- 提言・「読み取る力」向上―重点のおきどころ
- 国際的な読解力を育てるための、短期的、長期的対策
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- 読み取ることは推論することである
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- 〈表現技法〉を侮ることなかれ
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- 国語科からの情報リテラシー学習を
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- 「読み取る力」とは、「関係を把握する力」である
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- 全国学力調査の結果をどう見るか
- 学力調査結果と国語科授業の改善
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- 論理的な思考力・表現力の育成に向けて―根拠・理由・主張の三点セット―
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- 記述式問題と国語授業の今後―「なぞり要約」からの脱出―
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- 「読み取る力」の向上―低学年の重点
- 音読と作品に入り込んだ発問を
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- 学習方法を明確にした指導
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- 教科書の言葉を根拠にして答える
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- 「読み取る力」の向上―中学年の重点
- 解釈・評価する読者/表現者の育成
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- 自分の考えを創る読み方を
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- 国語B問題対応能力の向上を図る
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- 「読み取る力」の向上―高学年の重点
- 連続テキストと非連続テキストを対応させる
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- 自分の考えをまとめ発信しよう
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- 教科の特性を生かして「読み取る力」を向上させる
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- 「読み取る力」の向上―中学生の重点
- 「意図」を読み取ることを重点の一つとして
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- 理由・根拠の妥当性を検討させる
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- 送り手の意図を読み取る
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- 「読み取る力」を向上させるには、いかに書かせるかが重点になる
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- 追い込む読書
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- 「伝え合う力」を育てる教室づくり (第71回)
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- 「読書に親しむ」授業づくり (第71回)
- 読書に親しむ環境づくり
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- 書評
- 『価値目標設定で「文学文の読み方」授業を変える 高学年』(瀬川榮志監修・金久慎一編著)
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- 『「読解力」授業づくりへの挑戦 小学1―2年生』(大森修監修・松野孝雄著)
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- 国語教育人物誌 (第214回)
- 山形県
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- 福島県
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- 青森県
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- 岩手県
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- 国語教育時評
- 「読み取る力」の向上を図る学習づくり
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- 現場訪問 「学力向上の国語教育」最前線 (第131回)
- 豊かな情操を源泉に「活用型学力」を獲得
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- 分析批評で「批評力」を育てる (第11回)
- 作型(モード)―時の流れに身をまかせ
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- 基礎的国語能力を鍛える (第11回)
- 「ラジオ体操式読書」に「作文教育の暴走」
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- 新学習指導要領国語科をどう理解するか (第11回)
- 書字力を向上させる筆順原則の指導
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- 思考力・判断力・表現力等の育成と授業改善 (第11回)
- 思考力・判断力・表現力等を育成する「本時の学習指導案」(8)
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- 〜「C読むこと」を拠点とする授業改善(一)〜
- 続・これからの国語科教育 (第11回)
- 国語科改善の内容
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- 〜改訂学習指導要領5〜
- 編集後記
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編集後記
〇…文科省が去る八月下旬に、昨年に続き全国学力調査の結果を公表しました。その結果によりますと、全体的に正答率が下がる一方、昨年と同様に「活用」に課題があることなどが明らかになったと報道する新聞もありました(朝日新聞ほか)。わが国語科では〇七年調査の「自分の見聞や体験を基にして意見を書く」という小六の出題が正答率七五・四パーセントに対し、〇八年調査の「グラフの情報から分かったことを基に意見を書く」は正答率三三・〇パーセントで資料の情報を基に書くことを求めたところ約半減していることが分かったとありました。
〇…中三国語Bでも、〇七年調査の「本文中の表現や内容に触れて自分の意見を書く」が正答率七五・五パーセントで、〇八年調査の「グラフや辞書にある情報を根拠として自分の意見を書く」が正答率五四・三パーセントと低下しています。
〇…全国約二三〇万人の小六と中三が参加し、復活二回目となる全国学力テストでは、都道府県別の成績では、上位県や下位道府県の顔ぶれが昨年度と変わらず、学力格差が一部で固定している状況をうかがわせた、と報道する新聞もあります。そのために各自治体では、学力テストを契機に、学力底上げを模索、「あの手この手」で対策に躍起になっているとも報じています。
〇…平均正答率に差が生じる原因について、文科省は「高い県は漢字の書き取りなど基礎的な学力がついているうえ、ねばり強く問題に取り組む学習習慣も身についている。朝食をとっている子どもが多く、学校も宿題を積極的に出すなど、全体を通じて、地道な取り組みが成果を上げている」と分析しています。(朝日新聞の報道より)こうしたことからさっそく「PISA型」に注目せよとか、言葉を言い換える力の不足を指摘する声も上がっています。本号は「読み取る力」の向上をめざす提案を中心に特集を組みました。
(江部 満)
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- 明治図書