国語教育 2007年3月号
対話能力を高める「話し方」の指導

B678

«前号へ

次号へ»

国語教育 2007年3月号対話能力を高める「話し方」の指導

紙版価格: 776円(税込)

送料無料

電子版価格: 697円(税込)

Off: ¥79-

ポイント還元20%

ファイル形式

PDF
ジャンル:
国語
刊行:
2007年2月6日
対象:
小・中
仕様:
A5判 132頁
状態:
絶版
出荷:
ダウンロード
定期購読

目次

もくじの詳細表示

特集 対話能力を高める「話し方」の指導
提言・「話し方」の巧拙をどう意識させるか
人間性、内容力、対応力の観点から意識させる
高橋 俊三
対話能力の基盤としての意欲と内容(中身)と技術(話し方)
吉田 裕久
自分の話し方、友達の話し方の観察と分析
野口 芳宏
話し方の巧拙を他者との関係性構築の面から捉えよう
山元 悦子
「対話」とは「何か」、「どうすることか」
相澤 秀夫
対話能力を高める「話し方」の指導
子どもの「発言」のどこに注目するか
話し方を子どもに見える形で評価させ、その都度学級の共有財産にしていく
藤田 守
型を破った発言に注目する
小倉 郁美
死について話し合うなかでの子どもの共感と反発から
浅川 陽子
子どもの「聞く耳」が育っているか
「本気で聞く場」を設定して聞く力を育てる
武市 幸子
豊かな言語環境を作り、自己評価・相互評価の力をつけて、聞く耳を育てる
品川 孝子
「話し方」より「聞き方」の意識化
平川 恒美
全員が「話し合い」に参加しているか
「話し合いゲーム」で対話能力を高める
田辺 泰
座席表・複線型で全員参加をめざす
吉本 清久
評論文指導は対話力の指導である
山田 高広
対話能力を高める「的確な話し方」指導―小学校
子どもと共に創る授業の実践から見えてきたこと
藤田 恵子
聞きたい・話したいと思うスピーチ指導
井関 和代
話し合いの学習場面をとらえて
金山 剛志
説明文を〈情報発信のモデル〉に
松木 尚美
対話能力を高める「的確な話し方」指導―中学校
ブース発表による対話能力の深化
積山 昌典
言語環境・聞き方指導・言語技術の洗い出しの三点が大切
井上 敬夫
「話し方」のスキルを楽しく学ぶ
石川 俊一郎
音声言語指導の評価で重要視したいこと
「音声言語文化の確立」を
向田 宏男
評価を評価してみよう
山本 直子
付いた力が見える評価を目指す
岡本 真由美
「伝え合う力」を育てる教室づくり (第48回)
花田 桂子
「読書に親しむ」授業づくり (第48回)
読みたい本が手に届く図書室づくり
鈴木 智子
特集外企画
「教師の国語科授業力」研究に参加して
前田 眞証
書評
『豊かな人間性を育てる読書活動と図書館の活用』(増田信一編著)
花田 修一
『教師のための古典文法の基礎・基本』(市毛勝雄著)
小田 迪夫
国語教育人物誌 (第192回)
群馬県
須田 実
福岡県
陣川 桂三
北海道道南
内藤 一志
北海道道北
中西 信行
国語教育時評 (第12回)
言語技術、その概念規定の試みの現在
渋谷 孝
現場訪問 「学力向上の国語教育」最前線 (第108回)
国語科研究法を駆使し「対話力」を鍛え温かい「人間関係」を醸成する効果的実践
瀬川 榮志
検定外・日本言語技術教科書の実践と考察 (第12回)
論理の学習とは「形式(言葉)」の学習である
市毛 勝雄
漢字文化の授業 (第12回)
第一〇回TOSS特別支援の集いで行った「漢字文化」の授業
椿原 正和
音読・朗読の復権 (第12回)
戦後、音読・朗読教育史
高橋 俊三
活動主義授業の批判 (第12回)
「活動主義」から「学力形成主義」の授業へ
野口 芳宏
読解力低下の問題を考える (第12回)
読解力を高める国語科授業のあり方 その四・<解釈>と<分析>の見直しとその統合
鶴田 清司
編集後記
江部 満

編集後記

○…高橋俊三氏は「対話能力とは聞くことや話すことの交換的な能力である。今の子どもたちが、将来にわたって、自分たちの世界を積極的に開いていく上で、最も重要な能力の一つである」(『対話能力を磨く』から)と強調しています。

○…野口芳宏氏は「戦後の国語教育の最大の成果は、子どもの対話能力の伸びにある」と強調しています(『話し言葉で鍛える』から)。ただし、「国語科教育」の成果でないところに、問題があるとして現在のマス・メディアの影響力を上げています。さらに「戦後になってから教育に話し合い学習が取り入れられ、賞揚され、今も盛んに行われている。しかし、それは活動形態≠フ一つにすぎない。そこではたして対話教育≠ェなされているかというと、必ずしもそうとは言えない」と批判しています。

○…つづけて野口氏は「子どもの対話能力の問題点として(1)感覚的で論理性に乏しい(なぜそれを選んだかという肝腎なところで腰砕けになる)、(2)消費的で生産性に乏しい(生産性に乏しい饒舌)、(3)形式的で内容に乏しい(応用力に乏しい饒舌)、(4)主張に勝り自省に乏しい(自分の側からだけの主張はあるが、自省のかけらもない)を上げています。

○…本誌四月号の特集は「『対話能力』を育てる国語教室づくり」でした。現場からの提言として、(1)「話す力」を高める、(2)「聞く力」を高める、(3)実際に話したり聞いたりする学習を計画的に重ねる、(4)振り返りの場を持つ、ことの大切さを強調していました。(品川孝子氏)特に(4)の自己評価、相互評価をさせることは、対話能力を高める上で大切な指摘と言えるでしょう。本号は、対話能力を高めるための「話し方」指導の実践提案を集める特集です。

(江部 満)

    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書

ページトップへ