国語教育 2006年12月号
「多読」へ導くための授業の改善

B675

«前号へ

次号へ»

国語教育 2006年12月号「多読」へ導くための授業の改善

紙版価格: 776円(税込)

送料無料

電子版価格: 697円(税込)

Off: ¥79-

ポイント還元20%

ファイル形式

PDF
ジャンル:
国語
刊行:
2006年11月8日
対象:
小・中
仕様:
A5判 132頁
状態:
絶版
出荷:
ダウンロード
定期購読

目次

もくじの詳細表示

特集 「多読」へ導くための授業の改善
提言・「多読」へ導くために授業をどう改善するか
「多読」へ導くための条件づくり
増田 信一
「多読」の方策へのヒントを図書館から得る
府川 源一郎
読む経験の連続性を保証する授業へ
秋田 喜代美
読む楽しみ(快楽)を倍加させながら
中西 一弘
効果的に社会参画を可能にする多読力
須田 実
これまでの授業がなぜ読書活動に発展しなかったか
読者活動の不振の背景―「名作」・読書の「質」の問題を中心に
木 まさき
読書指導について、明確な指導意識を持つ
中村 孝一
目的のある読書活動を
寺村 雅子
「多読」に導くために授業のここを改善する―小学校
低学年/「もっと知りたい」子どもの本当の「問い」から本を求めようとする思いを高める
田中 元康
低学年/本の世界で遊ぶ感覚を
中田 聡子
中学年/友達との関わり、総合との関連から
小貫 義智
中学年/習慣付けと確認型の授業で多読へ
深谷 幸恵
高学年/スタートダッシュで一気に一〇冊読破させよ
柏木 英樹
高学年/教科書教材に対比できる本を意図的に見つけさせる
板倉 弘幸
高学年/読書の発達段階とその指導
山之口 正和
「多読」に導くために授業のここを改善する―中学校
豊かな感動を育む教材セット化論
舩戸 成郎
多読三法「五十音順・目次想像・二十ページ」
中西 一彦
「文学体験する」授業で多読の礎を築く
大日方 信康
小説の「読み方」の基礎・基本から発信へ
左近 妙子
意見文の「資料」として本を読む
村上 正子
学校図書館活用に導く助言
図書館活用の目的と実際
岩ア 淳
多読から広く、深く
小川 三和子
「自ら本に手をのばす子どもを育てる」工夫
谷木 由利
国語科授業から学校図書館活用に導く助言の在り方
光野 公司郎
読書を好きにする方法
大森 修
「伝え合う力」を育てる教室づくり (第45回)
渡部 明子
「読書に親しむ」授業づくり (第45回)
魅力的な図書館で「本が大好きな子ども」に
大嶋 美智恵
書評
『読みの観点を学ぶ文学文の指導』(山本直子編著)
大熊 徹
『要旨把握力を磨く説明文の指導』(金久慎一編著)
小森 茂
国語教育人物誌 (第189回)
滋賀県
吉永 幸司
京都府
植山 俊宏
大阪府
小田 迪夫
兵庫県
堀江 祐爾
国語教育時評 (第9回)
言語事項が本格的に教材化されるきざし
渋谷 孝
現場訪問 「学力向上の国語教育」最前線 (第105回)
音読・朗読で変化の激しい社会をたくましく生きる子どもを育成
瀬川 榮志
検定外・日本言語技術教科書の実践と考察 (第9回)
1年生の言語事項と6年生の短歌の授業
市毛 勝雄
漢字文化の授業 (第9回)
漢字文化はインターネット時代へ
椿原 正和
音読・朗読の復権 (第9回)
音読・朗読の基礎技術
高橋 俊三
活動主義授業の批判 (第9回)
「活動主義の授業」からの脱皮―「学力形成主義」への授業改善(その三)―「学習用語」の指導のススメ
野口 芳宏
読解力低下の問題を考える (第9回)
読解力を高める国語科授業のあり方 その一・情報として読むこと
鶴田 清司
編集後記
江部 満

編集後記

○…PISA型読解力が話題になっていますが、その定義とするところは「自らの目標を達成し、自らの知識と可能性を発達させ、効果的に社会に参加するために、書かれたテキストを理解し利用し、熟考する能力」となるでしょう。

○…平成十七年十二月に文科省がまとめた「読解力向上プログラム」では、文章や資料を単に読むだけでなく、考えながら読んだり、読んで考えたことを書いたりすることが重要であると指摘しています。その中で各学校に求められる改善の具体的な方向として重点目標を三点あげています。中でも本特集に関連する「目標3」では、「様々な文章や資料を読む機会や自分の意見を述べたり書いたりする機会の充実」をあげ、(1)「朝の読書」など読書活動の推進、(2)新聞や科学雑誌などを含め「幅広い読み物」に触れる機会の充実、(3)「目的に応じた自分の意見」を述べたり書く機会の充実、などをあげています。

○…この要請に基づき、学校内外での読書量の増大や学校図書館の整備と地域図書館との連携の増大などが期待されています。

○…しかし、読書活動についていえば、明確な読書目的がなければ読解力は育たないという指摘がありますように、一つ一つの単元展開に当たっては、読書活動のプロセスが見えるように構想すべきだとする提言も重視する必要があるようです。確かにこれまでの読書指導の理論、実践の研究は低調であったとする指摘も無視できません。『国語科教育学研究の成果と展望』(全国大学国語教育学会編)に寄稿された増田信一氏も学会機関誌や専門誌の読書特集の結果分析を経て、そのことを証言されていました。

○…本号は、特に「多読」へ導く授業の在り方を具体的に提言していただく中で、読書指導の復興への足掛かりとしたいと願いました。

(江部 満)

    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書

ページトップへ