国語教育 2005年3月号
授業力アップのための研修課題

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国語教育 2005年3月号授業力アップのための研修課題

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ジャンル:
国語
刊行:
2005年2月8日
対象:
小・中
仕様:
A5判 132頁
状態:
絶版
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目次

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特集 授業力アップのための研修課題
提言・授業力アップのためにこの研修を
自立・自律した国語教師になるために
吉田 裕久
「語句連鎖の読み」で、教材を分析する力、教材を研究する力を鍛える
大熊 徹
学年度末・新学年度始めの研修課題の考察
巳野 欣一
さあ、学校をはじめよう
大森 修
評価基準論と授業技術論から
佐藤 洋一
これまでの国語科授業研究の問題点
授業力向上を実質化するための授業記録の問題点
大西 道雄
授業研究四つの改善ヒント
野口 芳宏
国語力をつける授業力アップのターゲットを明確にする
須田 実
「読む力」を育てる授業力アップの課題
何故こんな簡単な方法を知らないのか
秋田 健一
基礎・基本の定着を図る授業改善策
吉本 清久
文章形式の重要さを教える
長谷川 祥子
「書く力」を育てる授業力アップの課題
「細分化」と「口頭表現」で書く力を育てる
金子 淳嗣
広範囲な基礎・基本をどう保証するか
佐久間 裕之
「意見が書ける教材」をさがす
村上 正子
「話す・聞く力」を育てる授業力アップの課題
「話す・聞く」意欲とスキルを育てる
金丸 洋子
「話す・聞く力」を高める技法を伝えたい
岩下 修
話すことの楽しさを国語教室に
南 隆人
授業を支える微細技術の開発
ライブで鍛えると微細技術が見えてくる
雨宮 久
微細技術が授業の流れをつくる
平松 孝治郎
授業に集中する状況を作り出す「統率」の微細技術
山田 高広
TOSS授業技量検定に挑戦して分かったこと
「D表検定」のレベルは恐ろしく高い
伴 一孝
自分の授業力を診断する絶好の場
森川 敦子
自分の目指すべき方向が明らかになる
神谷 祐子
「伝え合う力」を育てる教室づくり (第24回)
蛭田 恵子横山 敏子
「読書に親しむ」授業づくり (第24回)
本を手に取りたくなる気持ちを育てる
西村 一夫
書評
『国語力を高める視写・聴写・暗写の指導』(巳野欣一・柳瀬眞子著)
中西 一弘
『二十一世紀に求められる言語技術とは何か』(日本言語技術教育学会編)
井上 尚美
『「美しい生き方」を中学生に自覚させる』(長野藤夫著)
高橋 正和
『作文教育における文章化過程指導の研究』(大西道雄著)
菅原 稔
国語教育人物誌 (第168回)
和歌山県
中村 正一
高知県
北 吉郎
富山県
米田 猛
滋賀県
吉永 幸司
現場訪問 「学力向上の国語教育」最前線 (第84回)
学力向上を目指す国語科研究法の発見と確立
瀬川 榮志
国語教育時評
言語技術の概念について
渋谷 孝
声の復権と国語教育の活性化 (第12回)
声の復権をどう実現するか
町田 守弘
読書指導の改革 (第12回)
思考の転用(その五)
香西 秀信
検定外・言語技術教科書の構想 (第12回)
初めて教科書に載る音声言語教材
市毛 勝雄
学力調査をふまえた国語科授業の改革―小学校を中心に (第12回)
従来の「Plan-Do」から、学び手の「See」が具体化される国語科授業へ―総括編
小森 茂
学力調査をふまえた国語科授業の改革―中学校を中心に (第12回)
「書くこと」指導の改善の方策(3)
相澤 秀夫
国語科授業力をどう身につけるか (第12回)
“本物の教師(→授業力)”をめざして
野地 潤家
編集後記
江部 満

編集後記

 授業力不足の教師の増加が教育改革の大きな課題となっています。そのための対策の一つとして、校長などの管理職になる道とは別に、職人タイプの教師を授業の「専門家」として設定し、給与も優遇するという方針などが東京都や各府県で採用されつつあります。例えば東京都教委などは、若手向けの再教育のための「教師道場」を新設し、二年かけて中堅教師の師範≠ゥら授業の進め方などを学ぶとしています。

 都教育庁によると授業力不足の教師が増えた背景として(1)最近の新人教師は社会性に乏しい人もいる、(2)先輩が若年を指導したり、若年が先輩から学ぼうとする姿勢がいずれも希薄になっている、と指摘しています。

 玉川大の山極隆氏(元文部省視学官)などは、学校現場で見られる風潮として「教師が前面に出て指導することは子どもの自主性を奪う、教師は指導でなく支援に徹するべきだ」などと叫ばれ、活動主義がまかり通っている、と手厳しい批判を加えています。

 さらに山極氏は「授業力の検定制度がほしい」として、教科の研究団体などで教員の指導力検定を実施してほしいと提言されていました。教員の授業力の検定を通して、授業力を段階的に高めていくべきだ、という提言です。「意識改革」などと抽象的なことを言っても仕方がない、とまで言い切っています。

 「鍛えられながら力量形成をなし遂げていくこと」が教師世界の常識にならなければと願うこのごろです。

(江部 満)

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