国語教育 2005年2月号
知的好奇心をゆさぶる授業づくり

B653

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国語教育 2005年2月号知的好奇心をゆさぶる授業づくり

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ジャンル:
国語
刊行:
2005年1月6日
対象:
小・中
仕様:
A5判 132頁
状態:
絶版
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目次

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特集 知的好奇心をゆさぶる授業づくり
提言・知的好奇心をゆさぶる授業づくりとは
具体的情報
宇佐美 寛
自らの思考の枠はめを取り除いてやろう
高橋 俊三
応答的な学習環境における問いの連続発展を軸とする授業
大西 道雄
「知的」な読みを生み出す授業のために
高木 まさき
知的好奇心をゆさぶる楽しい授業づくりのヒント
TOSSの授業の教材研究のレベル
椿原 正和
漢字は知的好奇心を喚起する
松野 孝雄
既存の知識に連絡をつける
岩崎 淳
知的好奇心をゆさぶる「話す・聞く」授業づくり
質問ゲームで的確な質問ができる聞き手を育てる
武市 幸子
話したくなり聞きたくなる設定を
佐久間 裕之
心をノックする話題と話し合う場の工夫
稲田 八穂
考え方の違いへの気づきが活性化する「対話の学習」
宗我部 義則
知的好奇心をゆさぶる「作文」の授業づくり
基礎・基本から発展までを段階的に
松木 尚美
学習用語(国語科基礎・基本)を明示する授業を提案する
柳谷 直明
「知りたい」「教えたい」手紙交換
近藤 澄江
新聞の投書を見本にして書く
村上 正子
知的好奇心をゆさぶる「説明文」の授業づくり
連続的に自己実現・変容過程を設定―「動物とくらす」(光村)―
吉本 清久
「わかった!」
浜上 薫
複数の説明文で構成を学ぶ
篠原 京子
やり方を教えて任せ、確認、評価する
伊藤 和子
知的好奇心をゆさぶる「文学文」の授業づくり
「イメージして読む力」を育てる
星野 昌子
授業づくりと文学作品の教材性
二瓶 弘行
「文学文」を三つのスタンスから読む―六年「やまなし」(光村図書)―
原田 義則
小説を読む楽しみを知る文学文指導
渡辺 真由美
「伝え合う力」を育てる教室づくり (第23回)
田中 桂子
「読書に親しむ」授業づくり (第23回)
読書を支援する図書環境
長谷 博文
書評
『言葉で子どもがこんなに変わる』(野口芳宏著)
佐藤 洋一
『要約力を磨く説明文の指導』(瀬川榮志監修・吉本清久編著)
鈴木 一徳
『相互交流能力を育てる「説明・発表」学習への挑戦』(村松賢一・花田修一・若林富男編著)
岩崎 淳
国語教育人物誌 (第167回)
大分県
甲斐 由信
宮崎県
川越 正昭
鹿児島県
和田 耕一
沖縄県
糸数 剛
現場訪問 「学力向上の国語教育」最前線 (第83回)
国語科教育を充実し「日本語教育」を推進する
瀬川 榮志
国語教育時評
高校の国語の授業研究会がテレビ、新聞の「ニュース」になる意味
渋谷 孝
声の復権と国語教育の活性化 (第11回)
サブカルチャー教材の開拓
町田 守弘
読書指導の改革 (第11回)
思考の転用(その四)
香西 秀信
検定外・言語技術教科書の構想 (第11回)
音読による論理的な作文の「評価の授業」
市毛 勝雄
学力調査をふまえた国語科授業の改革―小学校を中心に (第11回)
「C読むこと」の領域の場合(その2)
小森 茂
学力調査をふまえた国語科授業の改革―中学校を中心に (第11回)
「書くこと」指導の改善の方策(2)
相澤 秀夫
国語科授業力をどう身につけるか (第11回)
国語科授業力形成の軌跡
野地 潤家
編集後記
江部 満

編集後記

 今や国語教育界では「個に応じた指導」が花盛りです。そのために習熟度別指導から子どもの興味・関心等に応じた指導、補充的な学習、さらには発展的な学習を取り入れた指導が強調されたりしています。

 公務としての「評価基準」の作成も求められており、学習指導の節目、節目においてCと判定された子はBへ、BはAへと高める実践指導力が公務として要求されているわけです。

 また学び手の国語学力保障のために、保護者に対する学校としての説明責任や結果責任を明確にすることも求められています。他方で現場では長い間、「学力保障と楽しい授業」はなかなか両立できにくいという声もありました。最近のように学級の荒れで授業の不成立が問題になりますと、改めて「楽しい授業」とは何かが浮上したりしています。まずは「集中・熱中・全員参加」の授業を!という呼びかけも出ることになります。

 教科書を一ページほど読んだ後に、教師が解説していく、あるいは解説の代わりに問答を取り入れていく授業などでは、国語嫌いを生み出し、楽しい授業どころか基礎学力の保障すら難しいという批判が出ます。確かに「あたり前の言葉をあたり前の言葉に置き換える授業」では、子どもから嫌われる退屈な授業に終わってしまうでしょう。

 子どもは本来、好奇心・向上心が強いと言われています。子どもの持つ知的好奇心を利用して、彼らを学習へと動機づけてやればよいとする心理学者の指摘もあります。そのためには子どもの既習の知識に「ゆさぶり」をかけることも重要だとの指摘もあります。本号は「楽しい国語授業づくり」のための提案特集です。

(江部 満)

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