国語教育 2004年11月号
国語力をつけるノート指導の工夫

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国語教育 2004年11月号国語力をつけるノート指導の工夫

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ジャンル:
国語
刊行:
2004年10月7日
対象:
小・中
仕様:
A5判 132頁
状態:
絶版
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目次

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特集 国語力をつけるノート指導の工夫
提言・ノート観の変革―国語力を高めるために
「評論集」(ネタ帳)のようなノートを作らせる
有田 和正
子どもの学習力をつけ、国語力を高め合うノート指導
須田 実
学習を振り返って何が見えるか
高橋 俊三
思考を明確に整理できる上下分割方式のノート指導
佐藤 昭宏
学習者が学習活動の質を高めていく場となるノートに
堀江 祐爾
学習活動に応じたノートづくりの指導―板書との関連で
低学年/楽しいことば遊びできれいなノートづくり
岡 恵子
中学年/ノートの三つの機能
松野 孝雄
高学年/使い終わっても捨てられないノートづくり
師尾 喜代子
中学校/教師に必要な二つの顔
岩崎 淳
国語力をつけるノート指導の工夫―低学年
ノート指導の土台づくり―一年生・入門期―
青山 由紀
書く力の基礎を育てるノート指導
曽根 暢子
視写を基に考えを深めるノート指導―一年「だれだか わかるかな」(光村図書)―
田辺 鉄章
国語力をつけるノート指導の工夫―中学年
「読むこと」の授業におけるノートの役割・機能の再考
寺田 武文
ノート活用の型を教えることで、国語力は伸びる
河田 孝文
叙述を基に考えを深め合えるノート指導の工夫
須永 逸郎
国語力をつけるノート指導の工夫―高学年
学習ノートに「記録」「思考」「評価」の機能を
西村 嘉人
思考を整え交信するノートをつくる
若林 富男
国語の力を自覚できるノート指導
吉野 富夫
国語力をつけるノート指導の工夫―中学校
「型」を教え、評価する
伊藤 和子
ノートの取り方を指導しつつ、工夫を引き出していく
宗我部 義則
書き方を教え、評定する
鶴本 百合子
思考力・判断力と意欲を高める
兵藤 伸彦
生徒が自分で「使える」ノート
森 寛
ノートの点検と評価―どこを見るか
基本をしっかり、発展は授業の一コマにある
松藤 司
子どもの思考の足跡を見取る
山田 一
子どもたちの思考や活動の跡が残るノートに
神谷 祐子
ノートの点検と評価はこの2点を見る
山田 高広
忘れられない子どものノート
「蓄積」無くして「開花」無し
伴 一孝
A君が、初めて書いた作文は輝いていた
勇 和代
指導者に対する評価
国府田 祐子
ノートを振り返る喜び
桜沢 修司
提出できないノート
村上 正子
「伝え合う力」を育てる教室づくり (第20回)
佐伯 孝司
「読書に親しむ」授業づくり (第20回)
隙間時間を利用して図書館へいこう
平松 孝治郎
書評
『国語科授業はインターネットで進化する』(石黒修監修)
大内 善一
『近代日本における「国語科」の成立過程―「国語科」という枠組みの発見とその意義』(小笠原拓著)
渋谷 孝
国語教育人物誌 (第164回)
北海道南部
内藤 一志
青森県
佐藤 きむ
岩手県
望月 善次
福島県
中村 哲也
現場訪問 「学力向上の国語教育」最前線 (第80回)
教育の理念追及と国語教育の研究構想
瀬川 榮志
国語教育時評
「これからの時代に求められる国語力について」という答申の無害無益について
渋谷 孝
声の復権と国語教育の活性化 (第8回)
読み聞かせを楽しむ
町田 守弘
読書指導の改革 (第8回)
思考の転用(その一)
香西 秀信
検定外・言語技術教科書の構想 (第8回)
作文(論理的文章)の授業の進め方
市毛 勝雄
学力調査をふまえた国語科授業の改革―小学校を中心に (第8回)
「B書くこと」の領域の場合(その4)
小森 茂
学力調査をふまえた国語科授業の改革―中学校を中心に (第8回)
「読むこと」指導の改善の方策(2)
相澤 秀夫
国語科授業力をどう身につけるか (第8回)
国語科授業力の確かさ、豊かさを
野地 潤家
編集後記
江部 満

編集後記

 「ノートは思考の作戦基地」と主張されている有田和正氏の「ノートとは何か」という六年生の子どもたちに問いかけた授業があります。そこでは、子どもたちが次のように反応しています。(1)勉強に欠かせないもの、(2)勉強の足跡(変化)である、(3)まとめ、復習に役立つもの、(4)ノート=備忘録、(5)「はてな?」を書くのに役立つ、(6)字が上手になったか―反省できるもの、(7)連絡帳、(8)「参考書」のかわりになる。

 授業が進むうちに(1)授業を面白くするもの、(2)書く能力を伸ばすもの、ということになり、結果的に「授業のよしあしと関係がある」ということになったそうです。子どもたちにすれば「書いた方が覚えやすいし、書いているうちに発見のきっかけを作ったりする」というわけです。

 「ノート指導」についてこれまで提言されてきた須田実氏は「ノートを見れば、一人ひとりの子どもはみんな違っているということがわかる。板書を写しただけのノートであったとしても、新出漢字を練習したノートであったとしても、ノートの使い方、文字の正確さ、大小、筆圧の強弱、字の太さ、細さ、美しさなど、ぼんやり見ていたのでは気づかない子どもの違いがある。ノート指導という自覚に立つ時、その違いが鮮明にわかってくる」と指摘されています。

 確かに「ノート指導」は単なる技術だけではないようです。子どもたち一人ひとりの学習の到達度を把握する上でも、いま改めて授業の課題として浮上しています。

 本号は国語力を確かに育てるノート指導のあり方を追及したいとする特集です。

(江部 満)

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