国語教育 2004年12月号
到達度チェックで国語学力の保障

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国語教育 2004年12月号到達度チェックで国語学力の保障

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ジャンル:
国語
刊行:
2004年11月8日
対象:
小・中
仕様:
A5判 132頁
状態:
絶版
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目次

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特集 到達度チェックで国語学力の保障
提言・なぜ到達度チェックが必要か
評価のねじれを正す
大森 修
「国語学力を測る」ために必要な「『到達度』チェック」
瀬川 榮志
国語力を確実にする到達度チェックの方法
須田 実
「話す・聞く」の到達度チェックはこうする
低学年/相互評価を生かした「話す・聞く」学習
青木 紀子
低学年/「話し合う力」を重視してチェックする
若林 富男
中学年/五つのチェックポイント
松野 孝雄
中学年/具体的な子どもの「姿」でチェックする
熊谷 崇久
高学年/細かくは見るが、どこまで登ってきたかで判断する
佐久間 裕之
高学年/レクチャービデオ作りを通して評価意識を高める―君もスピーチ名人になろう(6年)―
好光 幹雄
中学校/言語技術のチェックリストを用いるべし
堀 裕嗣
中学校/話し言葉と書き言葉―「一分間スピーチ」の三段階チェック―
植田 恭子
「書くこと」の到達度チェックはこうする
低学年/子どもの「未来」に向かう評価をめざして
稲田 八穂
低学年/写真を利用した作文の到達度チェック―1年「よく見てかこう」(光村図書1年下)―
村松 訓
中学年/医学と教育との連携で生まれたグレーゾーンの子どもに対応した作文ワーク
浅野 秀之
中学年/子どもが分かる言葉で学習の到達度を示す
西村 嘉人
高学年/作文の評価基準を明確に示し数値化する
村野 聡
高学年/書き方チェック表をもとに、誰でも書ける意見文の指導
稲村 眞理
中学校/集材能力のチェックを確実に
栗本 郁夫
中学校/単元を通して「書くこと」の評価をする
西田 拓郎
「読むこと」の到達度チェックはこうする
低学年/シンプルなチェックを継続する
賀本 俊教
低学年/「声に出して読むこと」を核とした到達度評価
本澤 淳子
中学年/正解か不正解かのどちらかにする
平松 孝治郎
中学年/検定試験を教室でやると、子どもは変わる!
吉武 徹也
高学年/技能・能力の段階的組織を明確に!
吉本 清久
高学年/「比べ読み・重ね読み」を用いる
川上 弘宜
中学校/規準・授業・テストを一貫させる
長谷川 祥子
中学校/授業中の補充的指導とセットでする
松原 大介
「伝え合う力」を育てる教室づくり (第21回)
武田 恭宗
「読書に親しむ」授業づくり (第21回)
国語の授業から広がり続ける読書活動
田中 桂子
書評
『「伝え合う力」を育てる基本話型・基本聴型ワーク』(瀬川榮志監修)
高橋 俊三
『確かな学力を育てる国語○年ワーク』(有田和正監修)
野口 芳宏
国語教育人物誌 (第165回)
北海道北部
田中 美也子
宮城県
相澤 秀夫
京都府
植山 俊宏
現場訪問 「学力向上の国語教育」最前線 (第81回)
言語力で文化活動を展開
瀬川 榮志
国語教育時評
実践的研究の同人雑誌の功罪
渋谷 孝
声の復権と国語教育の活性化 (第9回)
声の活動のための授業開発
町田 守弘
読書指導の改革 (第9回)
思考の転用(その二)
香西 秀信
検定外・言語技術教科書の構想 (第9回)
作文(論理的文章)の推敲指導の進め方
市毛 勝雄
学力調査をふまえた国語科授業の改革―小学校を中心に (第9回)
「B書くこと」の領域の場合(その5)
小森 茂
学力調査をふまえた国語科授業の改革―中学校を中心に (第9回)
「読むこと」指導の改善の方策(3)
相澤 秀夫
国語科授業力をどう身につけるか (第9回)
学習者からのメッセージを大切に
野地 潤家
編集後記
江部 満

編集後記

 学習指導要領の最低基準化と絶対評価は、現場に何を要請しているのでしょうか。現場研究をリードされてきている大森修氏は、すべての子どもに学習指導要領の内容を習得させることを要請しているわけだから、「C評価をしない。出さない。」と明快に答えを出しています。そのためにはC評価になりそうだと見込まれる子どもには補充指導等の適切な指導をすることで、できるだけC評価を出さないようにしようと呼びかけています。

 そのためには、評価基準と到達度チェックを位置づけた指導計画で授業を展開する必要があると説くのは、ワーク開発の名人と言われている瀬川榮志氏です。評価基準は「国語科への関心・意欲・態度」「話す、聞く」「書く、読む」「言語事項」等の観点によって精選・構成されるのだから、指導計画にはその項目が記載され、学習活動、技能、能力を重点化し、一単位時間学習の評価活動基準の項目も設定する必要があるし、さらに加えて評価方法と教師によるチェック欄も設けることが重要な条件となると提言されています。

 評価は子どもたちの学習状況を的確に把握し、適切な指導改善により学力を確かに定着させることが目的です。さらには教師の指導自体が適切であるか否かを判断・評価するためにも重要であると言われています。絶対評価は、あらかじめ設定された学習の目標に照らして、一人ひとりの子どもの実現状況がどの程度であるかを表わす評価方法です。

 そのためにも実践理論の権威者である須田実氏が言われるように「学習指導に当たって、その起点となる到達目標のチェックを十分に行い、そのチェック機能が生きて働くよう努める必要がある」ようです。

 本号は学期末に当たり、国語力を確実にする「到達度チェック」の方法を中心に特集を組みました。

(江部 満)

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